今日はもうシません! (Page 3)
「イきそう?」
康孝の問いに真理は答えられず、甘い声を上げながら頷くので精一杯のようだった。
「俺も一緒にイきたい」
真理の頭を撫で、噛み付くようなキスを康孝は贈る。
すぐに唇を舌でこじ開けられ、絡みとられるような深いキスを交わすと、真理は康孝の首に腕を回して抱きついた。
「康孝さっ……も、無理、無理ぃ……!」
「ああ、一緒にイこうな……出すぞっ……!」
もう一度キスを交わしながら、康孝の熱は真理の中で放出された。
真理は、スキンの中に康孝の熱が溜まっていくのを感じていた。
ぐぐ、と腰を押し込まれたかと思うと、ゆっくり引き抜かれ、落ち着いた康孝の熱は真理の身体から出ていく。
手慣れた様子でスキンを片付けると、康孝は真理の頬や額に軽いキスを落とし、ぐったりとしているその身体に毛布をかけてやった。
「……明日、歩けなかったらどうしよ……」
寝かしつけるような体勢で隣にいる康孝の胸に寄り添い、真理がぼやく。
康孝はうーん、と短く唸るが、大丈夫だろうと小声で答えた。
「無理をさせたのは悪いと思うが……」
「思うがなんですか」
真理の頭を撫でながら、康孝は視線を逸らしつつ言う。
「真理が可愛いのが悪い……」
あらまあ、と口元に手を当てて大袈裟に驚く真理に、康孝はキスをして誤魔化した。
二人でクスクスと笑い、そのままじゃれあっていると、真理は太ももに当たる熱い塊に気付いた。
視線を下げてみると、ボクサーパンツを履いた康孝の下半身が薄暗い部屋の中に見え、山なりになっていることがわかる。
「嘘でしょ……」
ぼやいた瞬間、頭に再度軽いキスが落とされ、真理は視線を上げる。
熱のこもった目で康孝が真理を見ており、真理の身体を撫でるその手は熱かった。
「なあ、真理……すまないがやっぱり……」
「だから!今日はもうシません!」
布団に潜り、真理は情事の終了を告げる。
それでも身体はお互いに寄せ合い、温かみと幸せを感じてようやく眠りにつくのだった。
Fin.
レビューを書く