ふたりを繋いだ縄 (Page 2)
待ち合わせをしている人が多い場所で、どこにリュウがいるのか分からない。
「あの…」
「はい?」
「待ち合わせですか?」
サクラはため息をついて、その男性から離れた。
「待ってください。少しだけで…」
『その人と話して』
握っていたスマホの画面を見て立ち止まり、メッセージを送った。
『お願い、早く来てください』
「待っ…あ、話してくれます?」
「いいよ」
背の高いひょろっとした明らかに年下の男性は、嬉しそうに微笑んだ。
「やった!ヒヨって声掛らんなかったんですけど…あの、すごい…その…セクシー…ですね」
リュウがどこかで見ていると思うと、サクラはガーターベルトの奥が痺れるように疼いた。
「嬉しい。ありがとう」
コンタクトに変えたサクラの目に映っている若い男性は、顔を紅くし恥ずかしそうにしている。
「どうしたの?」
「いや、その服…すごく似合ってますね」
男性の視線が、一瞬、胸に落ちたのが分かった。
「ありがとう、さっき買ったの」
興奮したサクラは、男性に見せつけるように胸を張った。
「…あ、あの、彼氏さん、待ってるんですよね?」
「彼氏?違うよ」
男性は驚いたような顔をしたあと嬉しそうに笑った。
「え、彼氏いないんですか?あの、どこか飲みに…」
「今からセックスするの」
「ちょ、え??えぇ?マジっすか?!ストレートに言うんですね…」
顔を紅潮させている男性を見て、サクラは微笑んだ。
「知り合い?」
リュウが、スッとサクラの腕を掴みながら現れた。
「す、すいませんでした」
男性は、リュウを見るなり小走りで去って行った。
「向こうで見てたんだけど、興奮した」
サクラは、嬉しそうに微笑んでいるリュウをまじまじと見た。
ボアジャケットの首筋と手の甲に、黒いタトゥーが見えている。
髪は肩くらいまであり、前髪を後ろで束ねている。
「ぁあっ…」
リュウは、人目を気にせずワンピースの上から、サクラの乳首をつまんだ。
「もう濡れてんだろ?」
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