初恋の幼馴染からの告白。両思いの夜は甘くとろけて (Page 3)

「…優弥?」

「ん?」

恐る恐る名前を呼んでみるといつも通りの優しい声が返ってくる。

「冗談やめてよ。酔ってるの?」

いつもと違う雰囲気が嫌で笑って誤魔化してみるが、優弥の腕は私を抱きしめたまま。

「冗談なんかじゃない。学生のうちは見張れるから変な虫がつかないようにできるけど、社会人になったらわからないし。色々考えたけど、やっぱり自分のものにするのが一番いいかなって」

ーー何の話をしてるんだろう。

困惑で動けないでいると、優弥はぐっと私の身体を持ち上げて、ソファに座る自分の脚の間に座らせた。

密着度が高く痛いほどに胸が鳴っている。

「こんな短い短パン履いてさ。夏帆は危機感なさすぎ。襲われたらどうするわけ?」

「んっ」

するりと太腿に滑らされた硬い手についビクッと身体が反応してしまう。

「その反応もだめ。ねえ、しかもノーブラ? 勘弁してよ」

太腿を撫でていた手とは反対側の手でTシャツの上から下乳を持ち上げられてる。

「ちょ、やめて。なにっ。やだ!」

身をよじっても思った以上の強い力で抱きしめられていることに気づくだけだった。

声といい行動といい、今までの優弥とは全く違った様子に恐怖すら覚えてくる。小刻みに身体が震え出してしまった。

私の震えを感じ取った優弥は、小さくため息を吐いて腕の力を緩め、ゆっくりと優弥の顔が見えるように私の体勢を変えさせた。

優弥に跨る形になってしまったが、顔が見える分安心感がある。

「夏帆、好きだよ」

どこか緊張感のある声で優弥は私に囁く。

「ずっと好きだった。今も、好きだよ。これからもずっと。俺に興味ないことはわかってるけど、俺のこと男として見てほしい。一緒にいて欲しい。付き合って、お願い」

優弥からの告白は、告白というより懇願に近かった。

ーー優弥が私のことを好き?

いつから、とか、なんで、とか、そんなことを思う前に心の中で優弥への「好き」が湧き上がってくる。

ーーそっか、冷めたんじゃなくて、私、ショックで蓋をしてしまったんだ。この恋心を。でも…

「でも、彼女いたじゃない」

「うん、ごめん。夏帆に振られたら生きていけないと思って逃げてた」

「それでも、彼女つくる意味がわからないよ」

「じゃあ、襲ってもよかった?」

「襲っ!」

顔がパッと熱くなる。

つまり、私を襲いたい衝動を他の女性で抑えていたということで…。

恋心を自覚した途端、歴代の彼女たちへの嫉妬で胸が痛いのに、あまりの衝撃にその痛みも失せていく。

そのかわり、じわじわと優弥への愛しさが溢れてきた。

「…いいよ」

「ん?」

「襲ってもいいよ」

途端、唇を優弥の大きな口で塞がれる。

「ん!んんっ」

角度を変え、呼吸しようと口を開けると、ぬるりと熱い舌が口の中に入ってきた。

「んあっ…はっ…んん!」

顔を両手で掴まれて逃げることもできず、執拗なキスを受け止める。

流し込まれた優弥の唾液を「ごくん」と飲み干すとやっとキスから解放された。

「顔がとろけてる。可愛い」

ファーストキスが随分と官能的なものになってしまった気がしないでもないけど、優弥のキスは身体を溶かしてしまうほど気持ちよかった。

「…優弥、好き。私も、ずっと好き」

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