出張の夜、優しいイケメン同期が豹変。強引な愛撫に溶かされて…
イケメンで仕事もできる高山君と私は会社の同期。女性からモテモテの高山君だけど、同期のよしみか気安く接してくれる。これまで何度も一緒に案件をこなしてきて、友人と呼べるほど仲も良くなってきたと思う。しかし、出張の夜に高山君は急に不機嫌になり出して…。気づいたら何度も中出しされてました。
同期の高山君はとにかくモテる。
整った顔立ちに優しく穏やかな性格。
スラリとしてるのにスーツ越しからでもわかる鍛えられた身体。
さらに入社3年目で営業部トップの成績を叩き出し今期のMVPは確実だろうと言われている。
そんな高山君に入社式で話しかけられた私は、他の女子同様もれなく一目惚れしてしまったのだけど、社内中の美人から告白されているのを側で見てきて淡い恋心なんかはすぐに萎んでしまった。
ーーもっと飛び抜けて美人で性格もいい人じゃないと高山君とは釣り合わないんだわ。
自分の恋心を封印し、同期として山も谷も超えて、今では「友人」と呼べる関係になれたのではないかなとおこがましくも思っている。
「ニコニコしてどうしたの?」
「高山君と同期でよかったなって思って」
そんな高山君と私は出張中。
無事に仕事も終わってビール片手にお疲れ会をしていた。
出張がある時のいつもの流れだ。
「俺も佐々木と同期で本当によかった。気が利くし、一緒にいると安心する」
優しい笑顔で褒められてついもじもじしてしまう。
勘違いするような心はもうないので「ありがとう」とだけ返すと、高山君は一瞬だけ眉をピクリとさせたけど、すぐにいつもの優しい顔でたわいもない話をしだした。
ーーまたイラついたような顔した…。
高山君はときどき真顔になる瞬間がある。
何か私が気に触るようなことをしてしまったのかなと不安になるけど、ほんの一瞬ですぐにニコニコするので今までは気にしないようにしていた。
でも今日は、いつも通りの笑顔なはずなのに目が笑っていない気がして、私はついお酒を飲むペースを上げてしまった。
*****
「佐々木、大丈夫?」
「うん!だいじょうぶ!ぜんぜんだいじょうぶ!」
普段よりちょっと飲みすぎてしまったけど気分が悪くなることもなく、私はいい感じに酔っていた。
ホテルは居酒屋のすぐ近くで、高山君と一緒に歩いて向かっている。
熱い身体に夜風が気持ちいい。
「…ここまで佐々木が酔うのは珍しいね?」
「ん? うーん、いつもはちょっとセーブしてる。先輩とか後輩の前では気を使っちゃって…」
「俺はいいの?」
「高山君は同期で仲がいいし安心して酔える」
「そっか」
ホテルはもうチェックイン済みでカウンターを通り過ぎエレベーターに乗り込む。
同じホテルだけど、私は5階で高山君はもっと上の階をとっていた。
「じゃあ、高山君。お疲れ様でした。おやすみなさい!」
歩いたことで酔いがさらに回ったのか頭がふわふわする。
ーー部屋に着いたら寝ちゃう前に化粧を落とさなきゃ。
ゆっくりと開いたエレベーターから出ようとするも、なぜか私の腕を高山君が掴んでいた。
「…部屋で飲み直さない?」
私が返事をする前に扉が閉まっていく。
思考の回らない頭で、今日は大きなクライアントだったから高山君も浮かれてるのかも、なんて思いながら「いいよ」と私は頷いた。
ーー「安心して飲める」なんて言った手前断れないしね。
面白かった……!豹変ぶりがいい!
もちもち さん 2022年10月17日