思い出の場所でかつて好きだった人と (Page 2)
「社会科資料室?」
そっとドアを開ける。古い紙の匂いがした。資料室というか、物置っぽいな。なんか無意味にソファーとか置いてあるし。鍵もかんぬきタイプの古いやつだし。ガタガタしたら外れそう。
「誰か使ってんな。こんなマイナーなとこ俺ぐらいしか知らないと思ってたのに」
「ほんとだ、埃っぽくない」
棚に置いてある標本には埃が分厚く積もっているのに、ソファーには埃がほとんどない。明らかに誰かが今現在秘密基地にしているんだろう。
「物置だから誰も来ないし、昼休みとか放課後仮眠しに来てたんだよね。このソファー寝心地いいし」
どっかりとソファーに座った笹原が隣を軽く叩くので、隣に遠慮がちに座る。確かに、絶妙な柔らかさ。硬すぎず、高さもちょうどいい。
「寝心地よさそう。高さといい、柔らかさといい」
「それじゃ、今から試そうぜ」
笹原の顔が近づき、唇が触れた。すぐ離れた唇の感触をたどるようにそっと自分の唇に触れてみた。笹原の唇の端に私のグロスが移っている。
「いやなら、本気で抵抗しろ。今ならまだ冗談で済むから」
理性が抵抗しないとと叫んでいる。抵抗して、冗談で済ませておくのが穏便なのも分かる。でも、どこかで続けて欲しい私がいるのも事実で。迷った時点で答えなんて決まっている。
「冗談とか嘘でも言わないで」
「もう言わない」
さっきの触れるだけとは違う、あの頃なら絶対にしなかったであろう深いキスをする。ソファーに押し倒されながら、笹原の首に腕を絡めた。
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はだけた胸の形をなぞるように指が滑る。
「白いな。俺のだって印、映えるだろうな。一個位だめ?」
「だめだよ。だって、体育の授業は最低一回は参加しないとだし、着替えるときちょっとでも見えると困る」
「そうだったな、仕方ない」
ブラが上にずり上げられ、ゆっくりと笹原の手の中で形を変えられる。乳首を甘噛みされ、背中が弓なりに反った。
「あっ、それは…。ああっ、やあんっ、そんな噛まないでっ!」
「シィッ。鍵かけてるけど、あんま大きい声出すと廊下まで響くから。鍵の作りもちゃちだし」
その言葉にバッと手の甲で口を塞ぐ。明日からのこともある、それは不味い。単位に響くし、先生や母校に泥を塗ることになる。
「本当は声聞かせて欲しいけど」
「んんっ、んぁっ、はあっ」
耳元で囁かれて、ゾクリと背筋が震えた。そんな声聞いたことない。
ストッキング越しに太ももをなぞられる。直接触られるより、ドキドキする。破かないように、丁寧になぞられるからか、余計ドキドキする。
「ガータータイプってお前、いたいけな少年には刺激の強い物を。殺す気か」
「ちがっ、朝急いでてたまたま手にとったのがそれだったってだけで…」
「まあ、今は好都合だけど」
クロッチ部分をなぞられただけで、トロッと蜜があふれた。
全部良かった
やっぱり、全部良かったです。
鈴木 さん 2022年7月20日