おばけ屋敷で急展開!おばけってこんなにエッチなの!?
今どき時代錯誤なおばけ屋敷。彼氏と別れたばかりの餓えたアラサー女子が遭遇するのは恐怖体験?それともエロ体験?イケメン後輩が調子に乗って、やばすぎるエッチおばけが大活躍!?
「へぇ~、おばけ屋敷なんで今どき珍しいわね」
今日は会社の同僚の女子3人で地元の公園のサマーイベントに遊びに来ている。
3人とも30代で最近彼氏と別れたばかり。
淋しいことに、休日を持て余していたのだ。
会場はお城の跡もある大きな公園で、ステージショーや100軒以上の露店が並ぶ大規模なものだった。
その中にあったのが、なんとも時代錯誤なおばけ屋敷。
もの珍しさに人だかりができてるが、入館料3千円という強気な設定にみな躊躇している様子だ。
「あれ?圭司くん?」
「あ、真理子さん?やば!」
その入館口の受付に、見知った顔を見つける。
思わぬところで会社の後輩の男子と遭遇してしまった。
しかも、相手は以前から気になっていた圭司だ。
「おばけ屋敷でバイト?」
「えぇ…、本社の同期たちに頼まれて、手伝ってまして…てへへ…」
「確かにうちの会社は副業OKだけど、君たちがこういう仕事してるなんて意外だわ。ホストクラブとかの方が似合うくらいカッコいいのにね。ふふふ…」
「夜の仕事は本業に差し支えるんで、休日の日中にイベントスタッフをしてるんですよ」
「どう?お客さんはたくさん入ってるの?」
「いや~全然ですよ。天気も過ごしやすくて人出もあるのに、みんなスルーしていきます。よかったら入館料をタダにしますんで入ってみませんか?忘れられないようなひと夏の体験できますよ!」
「何それ?でも、タダなら入ってみようかな~」
「その代わり、後でSNSとかでつぶやいて宣伝してほしいです」
「わかったわ。じゃあ、3人で入るわね」
「ありがとうございまーす!3名様ご入場でーす!」
入場看板をくぐると幅の狭い回転ドアがあり、一人ずつしか入れない仕様になっている。
ゆっくり回転させて通り抜けると中は薄暗い。
ひゅ~どろどろどろ~…。
おばけ屋敷らしい効果音が響いている。
後ろから二人の同僚はやって来ない。
(え?もう、はぐれちゃった?)
一抹の不安を感じながらもドキドキわくわくしながら、狭い通路をゆっくり進む。
「きゃっ!」
突然目の前に人魂が横切る。
「いや!」
顔にヒンヤリとしたこんにゃくのような物が当たる。
「子どもだましだけど、やっぱり驚いちゃうわね…」
苦笑しながらも通路に沿って角を曲がる。
「ぎゃっ!」
壁際にズラッと妖怪やおばけが並んでいる。
「あ~びっくりした…」
フランケンシュタインにカラ傘おばけ、エクソシスト、ろくろ首、ミイラ男…となんの脈絡もない。
皆それらしいポーズを付け、スポットライトを浴びてこちらを睨みつけている。
擬音が多すぎで雰囲気壊れていました
匿名 さん 2020年4月5日