若い果実は感じやすい (Page 2)
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居酒屋街を抜けた先のネオン街。
ホテルの受付が全自動だったのがせめてもの救いだった。
ふらふらの若い女の子を抱えたスーツ姿の男は、どう見えたものかわからない。
「水、飲んどき」
「ありがとござます…」
部屋の冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、キャップを開けてすずに手渡す。
なるべくロマンチックな雰囲気の高いホテルを選んだのは、すずの気分を壊さないためだった。
自分の計算高さにいささかうんざりする。
酒だけのせいにできない。
「あっ、これおさけじゃない!」
「まだ飲むか。水言うたがな」
ふわふわした口調で言うすずに、胸の奥から忘れかけていた熱情が込み上げる。
ーーやっぱかわええな。
妻との性生活がうまくいっていないことを除けば、自分は比較的幸せな方だろうと思っていた。
しかし、どこまでも彼女を求めている自分が確かにここにいる。
黒崎はぎこちなくすずに笑いかけながら、すずから半ば強引に水のペットボトルを奪った。
「もうちょっとおみず…」
「僕が飲ましたる」
すずが言い終わる前に、黒崎はわずかな水を口に含むと、貪るようにすずの小さな唇を塞いだ。
嫌がるだろうか、突き飛ばされるだろうか、叫ばれるだろうか。
そんな心配をよそに、すずは黒崎の口から注がれる水を、おとなしく飲んだ。
こくこくと細い喉が鳴る音を愛おしく聴く。
そのまま舌を滑り込ませると、花びらのように薄く柔らかなすずの舌も、おずおずと絡みついてきた。
「んん…っ」
黒崎は舌を軽く吸い、わざとらしくぢゅっと音を立てながら、小さなすずの体を力強く抱きしめそのまま覆い被さった。
真っ白いベッドシーツにすずの髪が広がる。
黒崎はすずから唇を離し、すずのブラウスに荒々しく手を差し込む。
柔らかな腹と吸い付くような肌の質感。
ゴツゴツと骨張った自分の手と対照的なそれに、思わず熱い吐息が漏れた。
「ふぁ、黒崎さ…」
「覚めたん?」
「えっ…」
「お酒、もう覚めてもうたん?」
「えっと…?」
記憶をたぐり寄せるように、困惑して目を泳がせるすず。
口の端からふっと笑みが零れる。
「僕はどっちでもええよ、わざとでも」
黒崎はそんなすずを見下ろして愛おしそうに微笑むと、再び唇を落とし、ブラウスや下着をめくり上げながら胸の突起へと手を伸ばした。
「ん…!んんっ!」
すずは唇を塞がれながらもわずかな抵抗を見せる。
黒崎はお構いなしに、胸の膨らみを大きな手のひらですっぽりと包むと、人差し指でコリコリした突起物を転がした。
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