若い果実は感じやすい (Page 2)

*****

居酒屋街を抜けた先のネオン街。

ホテルの受付が全自動だったのがせめてもの救いだった。

ふらふらの若い女の子を抱えたスーツ姿の男は、どう見えたものかわからない。

「水、飲んどき」

「ありがとござます…」

部屋の冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、キャップを開けてすずに手渡す。

なるべくロマンチックな雰囲気の高いホテルを選んだのは、すずの気分を壊さないためだった。

自分の計算高さにいささかうんざりする。

酒だけのせいにできない。

「あっ、これおさけじゃない!」

「まだ飲むか。水言うたがな」

ふわふわした口調で言うすずに、胸の奥から忘れかけていた熱情が込み上げる。

ーーやっぱかわええな。

妻との性生活がうまくいっていないことを除けば、自分は比較的幸せな方だろうと思っていた。

しかし、どこまでも彼女を求めている自分が確かにここにいる。

黒崎はぎこちなくすずに笑いかけながら、すずから半ば強引に水のペットボトルを奪った。

「もうちょっとおみず…」

「僕が飲ましたる」

すずが言い終わる前に、黒崎はわずかな水を口に含むと、貪るようにすずの小さな唇を塞いだ。

嫌がるだろうか、突き飛ばされるだろうか、叫ばれるだろうか。

そんな心配をよそに、すずは黒崎の口から注がれる水を、おとなしく飲んだ。

こくこくと細い喉が鳴る音を愛おしく聴く。

そのまま舌を滑り込ませると、花びらのように薄く柔らかなすずの舌も、おずおずと絡みついてきた。

「んん…っ」

黒崎は舌を軽く吸い、わざとらしくぢゅっと音を立てながら、小さなすずの体を力強く抱きしめそのまま覆い被さった。

真っ白いベッドシーツにすずの髪が広がる。

黒崎はすずから唇を離し、すずのブラウスに荒々しく手を差し込む。

柔らかな腹と吸い付くような肌の質感。
ゴツゴツと骨張った自分の手と対照的なそれに、思わず熱い吐息が漏れた。

「ふぁ、黒崎さ…」

「覚めたん?」

「えっ…」

「お酒、もう覚めてもうたん?」

「えっと…?」

記憶をたぐり寄せるように、困惑して目を泳がせるすず。

口の端からふっと笑みが零れる。

「僕はどっちでもええよ、わざとでも」

黒崎はそんなすずを見下ろして愛おしそうに微笑むと、再び唇を落とし、ブラウスや下着をめくり上げながら胸の突起へと手を伸ばした。

「ん…!んんっ!」

すずは唇を塞がれながらもわずかな抵抗を見せる。

黒崎はお構いなしに、胸の膨らみを大きな手のひらですっぽりと包むと、人差し指でコリコリした突起物を転がした。

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