おカタイ上司はアレも硬い?! (Page 3)
言うなり顔を近づけられた。今まさしく画面に映っている主人公のように。
キスされた。軽く。離れて、見つめられる。
「目を閉じろ」
言われて慌てて目を閉じた。もう一度キス。深く。アレ、何で?
「お前、いい匂いするな」
「ちょ」
「唇も柔らかいな。もう少し開け」
「ん!」
舌を絡められる。熱い。何で私、キスされてるんだろ。首の後ろを抱かれてドキッとした。手が熱くて硬い。
胸に手を当てるとさらに抱き寄せられる。
背中をすうっとなぞられて、ビクッとした。
「あっ」
もう一度。
「ん、あ、チーフ…」
「すげえドキドキしてんな」
いつもより砕けた口調にまたドキッとする。
「たまんねえ」
くすくす笑ってる。チーフが、笑ってる?頭の中がそれでいっぱいになった。
胸にのぼってきた手に、とんでもなく心臓がはねた。
「あっ」
「痛いか?」
「い、痛くはない、ですけど」
っていうかすごい優しい触り方。普段アレだけキツい物言いするくせに。そういえば、書類とかペンとか、乱雑に扱うところを見たことがなかった。指が動いて、何だかえっちな気分になってくる。さっき見たキスシーンよりももっと。
飲んだビールのせいか、体が熱かった。
「ここは」
「あぅ…」
ブラウス越しに触れたブラの下は、乳首だった。ピンポイントで突かれて肩をすくめた。
「酔ってんだろ、お前」
「へ、変なとこ、触らないで…」
「いつもは俺のこと大っ嫌いって顔で見てくるくせに、こんなトロトロの顔しやがって」
「な、に、それ…」
「俺が気づいてないと思ってたか?お前、すぐに顔に出るからな。アイスやっただけで犬ころみたいにはしゃぐし」
アイス?
そういえば、クーラーの効きが悪かった夏の日に、コンビニ帰りのチーフがくれたことがあったような。
「俺が書類返すとプリプリ怒るのに、誰よりも早く終わらせやがるし」
「あんっ」
変な声出ちゃった。だって、布越しにつまんでくるんだもん。
「スマホでアニメの告知見てる時は幸せそうに笑ってるし、少しはその笑顔、俺にもよこせよ」
「知らな、ぁ、ひゃうッ」
ボタンの隙間から指が直接入ってきて、思わず声をあげた。
「何で、チーフ、こんなことするんですか?!…あ、ん!」
「分かんねえのかよ」
「セ、セクハラです!明日職場でみんなにバラしてやる!」
「お前のことが好きなんだよ」
「え?」
何それ。
何それ?!
「何それ?!初耳なんですけど?!」
「初めて言ったからな」
「チ、チーフが?私のこと?」
「好きだ。ずっと前からお前にこうしてやりたいって思ってた」
「あ、」
スカート越しに触れた手が、私の脚を抱えて腿を撫で上げる。
「この脚にキスして、服を脱がせながらお前の気持ちイイトコも全部、探して暴いて、お前のその何でも開けっ広げな顔がセックス中にどんな風に変わんのか、見てえなって思ってた」
「や、手、そこ、触んないで、ってば」
「濡らして震わせて、何度もイかせたらお前、泣くのかって想像してたよ。…泣かせていいか?」
「だ、ダメ!」
ぎゅうっと胸を隠すように身を縮こめた。
「優しくするから」
「ダメです!」
だって…。
「わ、私、…初めてなんで…」
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