泡姫!バブリシャス!!
いつも、ラブラブでいい感じの圭太と姫花。でも、圭太の悪友の蓮は「風俗大好きマン」で、圭太にまで「ソープ」を勧めてくるハタ迷惑野郎。そんなの絶対に許せない姫花は「おうちソープ」でサービスしてあげようと張り切ってみたものの、結局、圭太にエンドレスでイかされっぱなし?
「きゃあ~っ!ちょっとぉ!?圭太ってば、何これぇ!?泡ぶくぶくで、めっちゃウケる!!」
姫花は、バスタブに出現したモコモコの白い泡を洗面器でグルグルと掻きまぜて大はしゃぎしている。
アパートの隣のドラッグストアで購入したばかりの「泡風呂専用リキッド」の用量をガン無視して大量投入したため、泡は驚くほどクリームリッチな仕上がりになってしまった。
姫花はそれを両手いっぱいにすくい、チョイチョイと自分の胸とビキニラインの上に付着させると、そのまま、小悪魔っぽい笑顔を浮かべて彼氏である圭太を振り返った。
「スゴくなーい?ホラ!手を放しても全然、流れてこないんだよ!」
「はは…アホか?あのさぁ…その泡、後で風呂掃除すんの大変じゃね?」
圭太は姫花とは対照的にスンッとした表情のままで、テンションダダ下がり状態だった。
「何よ!いつも蓮と『早く安心してソープに行けるようになりたい』とか語り合ってるクセに!!だから、あたしがこうして『おうちソープ』してあげようとしてるんでしょう!!」
「ぜ~んぜん、語り合ってねえっつうの!あいつが一方的にソープの話してただけだろ!!俺は行ったことねえし、行く必要もねえ!!後、何で、お前が勝手に電話に出てんの?」
遡ること30分前、リビングで圭太は姫花と仲良くバラエティー番組の録画を観ながら、スナック菓子を食べ、イチャコラしていたのだ。
そこまでは平和だった。
しかし、圭太がトイレに行って戻ってきたら状況が一変していた。
圭太の友人である蓮がかけてきた電話を、姫花が勝手に出てしまい、鬼の形相で怒鳴り散らしている真っ最中だった。
圭太は、新機種に替えたばかりの何の罪もないスマホがケースごと粉砕されるかと思い、慌てて奪い返した。
蓮というのは圭太の幼なじみで悪い奴ではないし、彼女もちゃんといてイケメンの部類に入るのだが、どうにもこうにも呆れるくらい「風俗大好きマン」なのだった。
そして、ことあるごとに、親友の圭太に自分が風俗で得た知識や感動を報告し「お前も一緒に行こうぜ!」などとふざけた誘いの電話をしょっちゅうしてくるハタ迷惑野郎なのだ。
しかし、圭太は蓮がそういう話題をするたびに「フーンあっそ。金もったいなくね?」で終わらせているのだから、語り合ったことなど一度もない。
それなのに、姫花は圭太がソープに遊びに行くことを我慢しているみたいに勝手に思い込み「あたしがサービスしてあげるから、そういうところに行かないで!!」などと注意までしてくるのだから、圭太にすれば心外もいいところだ。
姫花は天真爛漫で明るいところは長所だが、思い込みが激しく、行動に突飛なところがあるタイプだった。
実際のところ、ソープで具体的に行われるサービスもまるっきり把握していないようで、とりあえず泡を使ってプレイすればいいと見切り発車しているようだった。
「まあ、いいじゃない!とりあえず、お客さん、この中にお入んなさいな!」
「仕方ねえな…ちょっとだけだぞ!?コーフンするより、正直、笑えるぞ!この泡の量!ギャグ漫画かよ?」
圭太は渋々、生クリームが詰まっているようなバスタブに身を沈めた。
いつもエロ可愛くて何か好きです(*´▽`*)
さな さん 2020年12月1日