もう一度、好きになってもいい? (Page 2)
その言葉は、冗談のように軽く言われたのに、なぜか胸の奥を刺した。
彼の手が、カップを包む私の手に重なる。
「……ねぇ。あのとき、ちゃんと忘れてって言ったじゃない」
「でも、忘れろって言われて、忘れられるような人じゃなかったから」
年下なのに、こんなふうにまっすぐ言葉をぶつけてくるところは、あの頃から変わっていない。
変わってしまったのは、私のほう。
一度忘れたふりをして、日常に埋もれて、恋なんて年齢とともに薄れていくものだと自分に言い聞かせてきた。
でも、彼の声を聞いた瞬間、その薄皮が全部剥がれ落ちた。
「……うち、近いの」
「……行っていいですか?」
玄関を閉めた瞬間、彼の腕が背中に回った。
「七海さん……」
「やだ……ダメだって……」
唇が重なる。優しく、でも一瞬で溶かされるような、あの頃と同じキス。
舌が触れ合い、甘く絡むたびに、忘れていた身体の疼きが戻ってくる。
「こんなに……濡れてる」
「言わないで……お願い……」
シャツを脱がされ、ブラのホックが外される。
指先が胸を撫で、ちゅっと音を立てて吸われた場所がじんじん熱を持つ。
「久しぶりに触ったけど、全部覚えてる。七海さんの好きなところも、弱いところも」
「悠真……お願い、やさしくして……」
ベッドに押し倒され、彼の指が下腹部へ滑る。
ショーツの上からなぞられるだけで、腰が浮いてしまいそうになる。
「……ほら、こんなに……俺の指、待ってた?」
「あっ……やだ、そこ……」
指がそっと割れ目に沿って滑り、ぬるりと中へ入る。
一本、二本と差し込まれるたび、頭が痺れる。
「……んんっ、だめ……こんなの、だめ……」
「七海さんの中、ちゃんと覚えてるよ。狭くて、柔らかくて……俺を締め付けてくるとこも」
熱くなった顔を両手で覆ったけれど、彼は構わず唇を胸に這わせて、下腹部へと下がっていく。
舌先がそこに触れた瞬間、声が漏れた。
女性には
その気になったら
年齢差など
関係ありませんよ
そのときが同じ大切な時だと思います
大切な時間です
真中 さん 2025年6月1日