アイノシルシ~嫉妬と愛欲のキスマーク~ (Page 3)
花乃を立たせたまましゃがむと、自分の肩に片足を乗せる。
腿の付け根の柔らかい部分をペロリと舐め、唇を押し当てて食む。
ぷっくり形の良い唇が花乃から離れたその場所には、小さな赤いシルシが残された。
それだけで下着の中で愛液が更に溢れるのを感じる。
「脚、めちゃくちゃ震えてるけどどうしたの?」
付けたばかりのキスマークに舌を這わせながら朔也は花乃を見上げる。
目はとろんと蕩けているが、何とか理性を保とうと唇を噛み締めている表情が堪らなく可愛い。
控室という、2人きりの空間だからだろうか。
いつもはキスマークをつける朔也を直ぐに離そうとする花乃が、今日は自らも朔也に触れてきた。
それが嬉しい。
「だって…そんなところ…」
「ここ?」
「んぅ…!」
付け根を尖らせた舌でなぞる。
焦らされているようで、もどかしさに腰をくねらせる花乃。
コンコン
控室のドアがノックされた。
「SAKUさん、うちの瀧川来ていませんか?」
平岡の声が聞こえる。
そういえば、少し挨拶してくると言って現場を離れたきりだった。
「先輩が迎えに来たよ。返事してやりなよ」
「む…無理…」
「あ、瀧川ならここにいますよ」
朔也がドアに向かって返事をする。
花乃は渋々口を開いた。
「…平岡先輩…。少し…貧血がおきて…ここで休ませてもら…てます…」
くちゅ、と、音を立てて舌が下着の隙間から侵入してくる。
思わず朔也の頭を押し退けようとするが、片足では上手く力が入らない。
「瀧川。大丈夫なのか?どこか横になれる場所探してくるから」
「だ…じょうぶですっ!…っ!あと10分も休めばっ!」
クリトリスを吸いたてられ、背が仰け反る。
乳首が勃起して、ブラジャーに擦れて更にその身を硬くする。
「そうか…?辛そうだな、無理するなよ。SAKUさん、ご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「お気になさらず。大切な友人ですので」
ふうっと剥き出しになったクリトリスに息を吹きかけながら、必死に口を押えて声が出ないように堪える花乃を見上げる。
小刻みに震える腰も上気した頬も蜜が溢れるその部分も。
完全に欲情しているのに、眉をしかめて朔也を睨んでいる。
「うちの瀧川?うちの??花乃は俺のだっつーの」
不機嫌な声で言い捨ててまた愛撫をしようとする朔也を、今度こそ力いっぱい押しのける。
反動で足元がぐらつき、花乃はその場に尻もちをついた。
「花乃?」
「勤務中は平岡先輩の言い方で間違えてないよ!てか、私は朔也のじゃないし、そもそも誰のモノでもないから!」
最低だ。
こんな状態で会社の人と会話をさせようとするなんて。
今までは一瞬の隙をついてキスマークをつける程度だったが、今回は度が過ぎる。
ずらされた下着を直し、立ち上がろうとするとそのまま身体を倒された。
「俺のだよ」
「…違う、私は誰のものでもない…」
「花乃は、俺のだ」
綺麗な顔がゆっくり近づいて来て、花乃の唇に舌を這わせる。
温かくて優しくて、愛おしむようなキス。
先程までの苛立ちが溶けていく。
こんなキスひとつで先程の愚行を許してしまう自分は、やはり朔也の『モノ』なのかも知れない、と花乃は舌を差し出す。
ピチャピチャと音をたてながら互いの舌を舐め合うことに夢中になる。
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