「お嬢様様には素直になっていただきます」高飛車な私への調教が始まる…! (Page 3)
「…お嬢様?」
彼がもう少し何か言っていた気がするが、頭の中は快楽以外に考えられない。苦しいのに、彼の顔が司会に入る度に安心する。
「ああああっ」
ぬっともう一本指が入ってくる気持ちよさに、体をのけぞらせる。
1本でも何も考えられなくなるほどであったのに、2本では息が出来ない。
「明人、明人、」
「ご安心くださいませ。明人はここにおりますよ」
はひはひと息をする私に優しい声をかけてくれた。それはまるで幼い日の記憶を思い出させる。ああ、懐かしい。彼の雄の顔以外は。
*****
「ああああっ」
数回目の絶頂の末、彼は指を止めた。最後まで自分のものを入れなかったのは、まだ次にあるかもしれない縁談を考えてのことだろう。
「素直に甘えることができましたから、本日はここまでにしておきましょう。これで次回の縁談では殿方との関係も円滑に進むことでしょう」
彼は話しながら私の服を整え始める。体には先程の余韻が残っているのに、まるで彼と離れてしまうようで寂しい気持ちになる。
もう少しここにいて欲しい、と喉先まででかかったところで彼は仕事に戻ってしまった。
ふと、彼とお見合いさせて貰えないかと思った。
元は跡継ぎ問題を心配する父を安心させるための縁談であるし、彼は庶民であれどマナーも教養も完璧で、わがまま育ちのボンクラとは比べ物にならない程に優秀だ。父に頼めば、
そこまで考えてハッとした。
私は顔を真っ赤に染めながら、体の奥が疼くのを感じた。
私は彼に調教されてしまったかもしれない。それはまるで手綱を引かれる猛獣のように。
「早く戻って来なさいよ」
Fin.
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