秘められた温度~優しい上司と一緒にイっちゃうあまあまセックス (Page 2)
少し圧倒された。煌びやかな装飾と、華やかに着飾った人々。そんな中、私の目は島谷さんを探していた。
少し遅れて現れた彼は、スーツこそいつも通りだったものの、髪をきちんと整えていた。それだけで印象が変わり、思わず息をのむ。
「遅くなった」
そう言って、いつもの無愛想な表情のまま私に近づいてくる。でも、どこか照れているようにも見えた。
「全然大丈夫です。あの…髪、いつもと違いますね」
無意識にそう言ってしまい、しまったと思う。けれど彼は少しだけ目をそらして「そうか」と短く答えた。その仕草に胸が高鳴る。
私も、ホルダーネックのワンピースなんて着慣れないものを選んでいたから、少し緊張していたけれど――彼が私を見る視線が、普段と違っているのを感じた。
パーティでは会話も弾んだ。けれど、お酒が進むにつれて、私の足元がふらついてきたのが自分でもわかった。
「飲みすぎだ」
島谷さんが気づいて声をかけ、私の手を軽く支える。
「すみません、ちょっと酔っちゃいました…」
「外の空気を吸おう。ついて来い」
彼に腕を取られ、会場を出る。そのままタクシーを拾い、気づけば彼の家の前だった。
ソファに座る私に、彼が冷たい水の入ったグラスを差し出す。
「飲め」
短く言うその声に、仕事中と同じ冷静さを感じるのに、今はどこか違う。
「ありがとうございます…」
グラスを受け取りながら、ふと彼を見つめた。気づけば、その手元や表情にばかり目が行く。
「本当に優しいですね、島谷さん」
彼はその言葉に驚いたように眉を上げた。
「俺が? そんなことない。」
「いえ…ずっと見守ってくれてて。こんな私、失敗ばかりなのに…」
声が震える。彼に支えられてきたことを思い出すたびに、胸がいっぱいになる。
「島谷さんのこと、ずっと頼りにしてました。でも…それだけじゃなくて…」
言葉が詰まる。涙がこぼれそうになるのをこらえながら、私は彼の名前を呼んだ。
「…島谷さん」
名前を口にした瞬間、彼の表情が変わった。次の瞬間、彼の手が私の肩に触れた。その手の温もりを感じたとき、私の中の感情が溢れ出した。
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