裏切りのクリスマスイヴが思わぬことになりました (Page 5)
「はぁ…私って女としてダメなのかもね~」
「どうして飲むと最後には泣くんだよ~」
テーブルに頬を押し付けてシクシク泣く私の背中を、中田君がバシバシと叩きながら笑っている。
そんな中田君の笑い声を聞いてると、改めて彼氏と別れたことを思い出してしまう。
時計を見れば午前0時を過ぎている。彼氏…元カレからは本当に何も連絡はない。
最後のメールに返信はしていないが、何かあったのかもと思って電話ぐらいしてくれるかも…なんて期待していた自分がどこかにいた。
思えば思うほど涙が止まらなくなる。せっかくのクリスマスが台無しだ。
「真央、もう泣くのやめろよ…。泣いたってもうどうにもならないだろ」
「うるさい!いーよ、どうせ泣き虫で怒りっぽい私はダメな女で…んんっ」
向い合せに座っていたはずの中田君の顔が、いつの間にか目の前に迫っていて、そのままテーブル越しにキスされた。
驚きで身体が動けずにいると、一旦離れた中田君が今度は真横に来る。
そして、そのまま優しく私を抱きしめると、再びキスをしてきた。
だけど、今度のキスは奥深く、中田君の舌に自分の舌が絡め取られるのを感じる。
「んっ、なっ中田く…んんっ、ぷは…やぁ…私たち…」
今の状況にハッとした私が抵抗しようとすると、より一層強く抱きしめられて身動きが取れなくなった。
どうして?酔っているにしても、これは悪すぎる。
私達は4年前に一緒に入社した同期で、仲間。
研修も頑張ってきたし、開発グループも同じになってからは毎日顔を突き合わせて議論したり…。
とにかく切磋琢磨してきた友達だ。
一度だって男として見たことはなったし、中田君もそうだと思う…。
それなのに…なぜ?
「なっんん…中田君っ…どうして…んっ」
必死に口を離そうとするのに、頭の後ろに手を添えられて顔を離すことが出来ない。
そうしているうちに、生暖かい舌がぬらぬらと口内を探る。
徐々に頭の中がぼうっとしてしてしまい、次第に気持ちよく感じてきた。
「真央はダメな女なんかじゃない…俺が証明してみせる」
ようやく唇が離れると、頬を赤く染めた中田君が私の唇を愛おしそうに指でなぞる。
そして、そのまま私を床に押し倒した。
「入社した時から好きだった…何度も告白しようと思っていたんだ」
「なっ…やあぁ…やめっ…」
耳朶から鎖骨までゆっくりと舌が這う。
その瞬間私の全身が粟立ち、なんともいえない感情が押し寄せる。
ネタバレ含みます。
午前0時すぎても元カレから連絡ないって言ってるのに行為後に時計が0時になってるの時空の合間にいます??😅
ほ さん 2024年3月8日