裏切りのクリスマスイヴが思わぬことになりました (Page 4)
でも、今はそんな中田君の存在が有り難い。
きっと、今日一人でいたら私は悲しみに押しつぶされていただろうから…。
どんな私でも見せられる仲で良かった。
バンッ!!
「さぁ!クリスマスを楽しもーう!」
勢いよくトイレから飛び出した私を見て、中田君の目がこれでもかっていうくらいに見開かれている。
あれ?間違えた??
酔いの回った頭で自分を見下ろす。
真っ赤なミニ丈のサンタワンピースは、肩ひもなしのチューブトップのデザインになっていて、お揃いで帽子とアームカバー付き。
彼氏に喜んでもらおうと、張り切って買ったものだ。
どうせこの先着ることはないだろうし、中田君の前でお披露目して処分しようと思ったのだが…反応が予想と違う。
爆笑してくれると思ったのに、床に座ってビール缶を持ったままフリーズしているのだ。
「おーい?もっと反応してくれないと恥ずかしくなるんですけどー?」
中田君の目にしゃがみ込んで、手を目の前で振ってみる。
「え…あ…、びっくりした」
「ははっ、驚いてくれたなら良かった!さてと、着替えよーっと」
「せっかくだし…もう少しそのままでいれば?」
自分から言い出しておきながら、フイと私から目を逸らした中田君の顔は真っ赤で、私の中のいたずら心をくすぐった。
私だけコスプレするのも変だし、これを…。
「なぁ、俺も着ける意味あるのか?」
「だって、さっき自分もすごく着けたそうな顔してたよ?」
不満そうな顔であぐら座りをする中田君の頭には、トナカイのカチューシャ。
残念ながら男性用のサンタコスは持ち合わせていなかったが、これで完璧なクリスマスパーティーが出来そう!
こうして私と中田君はビールにワイン、日本酒と飲みに吞みまくり、テレビゲームをして大いに盛り上がったのだった。
ネタバレ含みます。
午前0時すぎても元カレから連絡ないって言ってるのに行為後に時計が0時になってるの時空の合間にいます??😅
ほ さん 2024年3月8日