暗闇の密室で付いた火が消えなくて (Page 4)

「いっ…た、あっ」

「もしかして、初めてだった?」

「ちがっ、久しぶりで慣れてないだけで…」

学生の時付き合ってた彼は淡白で最後はほとんどレス。別れて3年。男の人を受け入れること自体が久しぶり。よほど辛そうな顔をしていたのだろうか、先輩が気づかわし気にほほを撫でる。

「キツい?」

「大丈夫」

馴染むのを少し待って、ゆっくりと腰を振る。あふれる蜜が潤滑油となりだんだんとスムーズになり、いいところに当たる様に角度を変えた。物足りなかったのか先輩の大きな手で腰を掴まれ、下から突き上げられた。強い刺激に私は嬌声を上げる。

「あっ、あっ、や、奥きてるっ!」

下から突き上げられ、自重でいつもよりも深く突かれ、ナカがぎゅっとしまった。ごつごつと子宮口をこじ開けるようにポルチオを突かれ、嬌声すらも途切れ途切れになる。せりあがる絶頂の感覚。

「あ、またイッちゃう!」

「俺も」

「あっ、はあっ、イっちゃうー!」

ぐっと最奥を穿たれきゅんきゅんとナカが締まった。それとほぼ同時にどくんと先輩のモノが強く脈を打った。

*****

「一瞬初めてと思ってびっくりした。初めてなら絶対に騎乗位なんてさせないし、もっとじっくり時間をかけてシチュエーションにこだわりたかったし」

意外にもロマンチストな一面があるところを初めて知った。

「確かに初めてではないですが、騎乗位は初めてです」

「ふぅん。…自分がいかに小さくて単純な人間なのかってことが身に染みるな。お風呂にお湯張って泡風呂しようよ」

「はい…」

先輩がお湯を張って入浴剤を入れてくれた。泡風呂に浸かりながらおもむろに先輩が口を開く。

「エレベーターで強引なことして悪かった。ごめんな。心細そうな姿見たらなんかぐっときて、思ってた以上に肩も腰も細くて理性のタガが外れた。自分からして、急に拒否したみたいな態度して混乱させたよな。あれはあんまりな態度だったと反省してる」

「怒ってませんよ、別に。私も抵抗はしなかったし。助けが来るのに時間が掛かったら、あのままでもよかったかななんて」

しゅんとする先輩は本気で反省してるらしく、いつもよりいくつも幼く見せた。

「初めてが俺じゃなくてムカついたし、でも騎乗位は初めてだったって言われて浮かれたり男ってバカだよなあ。ここまでしといて改めて言うのもなんか変だけど、安西澄香さん、好きです。俺と付き合ってください」

「ラブホの泡風呂で告白が敬語って…。ふふっ、私も好きです。どうぞよろしくお願いします」

笑う私を先輩が思いっきり抱きしめ、ばしゃりと大きくお湯がはねた。

Fin.

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