その瞳に焼き付けて (Page 2)

一週間後連絡がきて、前回と同じ服装で指定された教室の扉を開ける。10人前後しか入らないこじんまりした教室。一面に白い布が張られ、照明が二つ。

「いくつか目星つけてたんだけど、結局ここ。突貫の急ごしらえにしてはなかなかだよね。広さもちょうどいいし」

「他の人は?」

「んー?今日は俺だけだよ。教室全体がレフ板だし、前の映像のCG処理とかで忙しいから。まあ、校内にはいるだろうけど」

ふわっと頭からシーツをかぶせられた。この前と同じシーツだ。光の加減かこの前より白く見える。

「ベールみたいでいいよね。絵コンテ読んだ?じゃあ、始めようか時間がもったいないし。よーいスタート」

シーツを被って目を伏せたり、くるまって笑って見せる。
私の姿を追いかけじっと見つめる視線。照明のせいだけではない熱さを感じる。見られてると思うだけで体が熱い。

「はい、OK!あとはこれをCG処理してつなげるだけ。…髪、少し乱れちゃったかな」

さっと手櫛を通す。顔を上げると目が合った。自分がどんな顔してるか想像に難くなかった。きっと物欲しそうな顔してるんだろう。目を伏せたのと唇が触れたのどちらが早かっただろう。ただ縋るように三田さんの背中に腕を回した。

「はずみならやめておく?」

「はずみの方がよかった?」

質問に質問を返した。私の質問に軽く首を振った。

「その方が嬉しい」

瞼にちゅっとキスをされ、教室のカギを確認して電気と照明を消した。もともと鍵はかけていたし、カーテンは引いてあるようなものだ。
さっきよりずっと深いキスをしながら、そっとワンピースを肩から落とされる。舌を絡めてぎゅっと三田さんのシャツを強く握った。唇が離れると絡めていた舌先から銀糸が光り、それを舐めとられる。
レンズ越しに私を見つめていた目が、今は何も通さずに私を見ている。それだけでどうしようもなく体が熱くなった。

「肌がうっすら桜色に染まって、綺麗だ」

そう言われることのない言葉になんだかたまらない気持ちになった。そっと壊れ物のように白い布の上に押し倒され、何か言おうと開きかけた唇は再び塞がれた。
そっと下着のホックが外され、形を辿る様に手が触れる。思っていた以上に熱い指先。そっと触れる唇も同じくらい熱かった。先端をくすぐられるように擦られれただけで、ピンと立ち上がりもっとと快感を欲しがる正直な身体。

「…っ、んんっ!」

人差し指でくりくりと転がすようにこね回され、零れた声。ただそれだけのことなのに、とろっと下着に蜜がしみる感覚がした。きゅっと膝に力を入れる。胸から手がはなれ、太腿を撫でられる。そっと脚を割り開かれた。

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