招待状は秘書から・女嫌いのあなたに最高に暑い夜を (Page 4)
一柳麗。
優次の秘書であり、日頃は男性のような格好で人を寄せ付けない。
周りからは性別だけが女で男中身は男だと言われているが、女性なのに何故か優次が毛嫌いしない事を不思議に思われていた。
そんな麗がレミと名乗り優次を誘ったのは理由があった。
「だ、ダメ…もう…イっちゃう…」
「いいよ、でもその前に俺の名前呼んで優次って」
「はぁ…。優次…さん…」
「さんはいらない、呼び捨てでいいから」
「ゆ…優次…」
名前を呼んだ時、意識が飛ぶくらい絶頂を感じたレミだが、優次の動きは止まることなく、ズーッ…ズプッ!
最も奥を何度も突かれレミは意識を失うくらい頭が真っ白になった。
「麗…今夜は離れないから。もっと愛し合おう」
もうダメ! 何も考えられない!
体が弓型になるくらいのけ反ったレミは、感じるまま優次にしがみつくしかできなかった。
*****
意識が飛んだレミこと麗はしばらく何も考えらず動けなかった。
そんな麗を優次はそっと抱きしめたまま添い寝していた。
「麗…。今日は、俺の招待してくれて有難う」
優しく麗の髪を撫でながら優次が言った。
「ごめんなさい。…あなたのお父様が、心配されていて。女嫌いを直してあげて欲しいと言われて…私なら、毛嫌いしないようだからって…」
「父さんが? まぁ、いいか。だって、ずっと麗さんの事は気になっていたから。俺が毛嫌いしない女性はいないのに、麗さんは一緒にいても気分がいいし」
「でも、今夜だけなので…」
「え? 嘘だろう? 俺、麗さんしか抱けないから。これからも、こうして会ってくれよ」
「…それは、セフレになれと言う事ですか? 」
「違う! セフレなんかじゃないよ、ちゃんと付き合って。もちろん、先の事も考えてだよ」
潤んだ目を見られたくない麗は優次の腕の中で俯いた。
「俺は、麗さんを一度も男なんて思った事はない。ずっと、ドキドキしてたから。いつか、こんな風に愛し合えたらって思っていたんだよ」
「嬉しいです…ずっと、男みたいって言われてあきらめていたから。人と関わらないようにしていました…」
「そっか、俺と似たような感情持っていたんだね」
「はい…」
優次は麗の額に額をくっつけた。
「俺以外の男に、絶対にこんな姿見せないでくれよ」
「そんなことしません」
「うん。じゃあ、普段は今まで通りしていてくれ」
「はい」
女嫌いの優次と人を寄せ付けない麗は、同じ過去を背負っていた。
そんな二人が最高に愛し合える関係が作れた。 きっとこれは最高の招待状だったに違いない。
Fin.
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