夏の音は花火?それとも…淫らな音? (Page 6)
ここで理性のままに挿れてこないのが、りっちゃんの優しいところだ。
そんな彼が大好きで、胸がいっぱいになっちゃうよ。
「泣いてるの?ごめん、嫌だったら…」
「そんなわけないよ、りっちゃんの優しいところが大好きで…大好きでたまらないの」
視界が涙で霞む。りっちゃんの顔も霞んでるけれど、多分心配そうな顔をしているに違いない。
私はゆっくりと顔を上げて、彼の唇にキスをした。
「挿れて…りっちゃん」
この言葉を合図に、りっちゃんは私の片足を上げると、固くそそり立ったモノを濡れそぼった中心に押し当てる。
きゅっと入り口が緊張で締まるのを感じ取ったのか、りっちゃんは無理矢理押し通すことはせずに、縦筋に自分のモノを何度も滑らせた。
「はぁ…っ、んんっ」
くちゅくちゅと湿り気のある音が聞こえてくる。
もう、いつでも大丈夫…。
「りっちゃ…んっ、いいよ」
「うん…」
りっちゃんは優しく私に微笑むと、そっとおでこにキスを落としながら、固くなったモノを私の中に沈めてきた。
一気にではなく、ちょっとずつ…ちょっとずつ…。
でも、その度にくちゅりと音がするのは少し恥ずかしい。
「…っ痛くないか?」
短く息を漏らしながら聞くりっちゃんの額には汗が滲んでいる。
呼吸も短くて荒い。
もしかして、私の中が気持ちいいのかな?
下半身に重い感覚を感じるまま、私がこくりと頷くと、りっちゃんはさらに高く私の片足を持ち上げる。
グッと奥の方まで彼のモノが入った…かと思えば、勢いよく抜かれ、それが何度も繰り返された。
「あぁんっ!あぁっ…あ…ん」
頭のてっぺんまで届くような快感が身体中を突き抜けたのに、急に消える。
そして、また強烈な快感に包まれる。
何度も、何度も…。
「はぁあぁ…ん!やぁ、あぁんっ!あぁ…」
はぁはぁと肩で息をしていると、りっちゃんが私の浴衣の両肩を下げおろす。
ブラをつけていない汗ばんだ胸が、外の空気に晒される。
「やぁ…んっ」
「気持ちよかった?もうこんなに立ってるよ」
「そんなこと言わないでぇ…」
汗ばむ胸の周りを舐めながら、しょっぱいと笑うりっちゃんは、舌を尖らせて胸の頂に刺激を与える。
「きゃ…!んんっ、あぁ…っ」
思わず目を閉じるけど、それはさらに私の五感を鋭くさせる結果に…。
りっちゃんが私の両胸を真ん中に寄せると、右左とスライドさせながら舐め始めたんだけど、自然と私の手はりっちゃんの頭を掴んでしまっていた。
普通に気持ちよかったのもあるけれど、目を閉じちゃっていたから倍の刺激を感じてしまっていたんだと思う…。
「はぁ…ん!あぁん!あっ、あっ」
ぱちゅんと水音と肌がぶつかる音が聞こえるたびに、恥ずかしさで身体が火照る。
でも、気持ちよくて…。
「外だからあまり大きな声出したらダメだよ」
りっちゃんはそう言うと、深く口づけしてきた。
熱を帯びた舌で互いの口の中を愛おしく探り合う私たちの横、遠くでクライマックスに向けて花火が次々と大輪の花を咲かせる。
「花火の音と紗奈の音、どっちが大きいかな?」
「はぁ…んっ、やだぁ、りっちゃんって変態だったの…っ?」
やわやわと腰を私に打ち付けながら楽しそうに笑う彼の横顔が、花火の光に染まっていた。
私はこの日を一生忘れることはないと思う。何年、何十年経っても。
「紗奈、俺とずっと…一生俺の側にいてくれる?」
りっちゃんには私が考えていることはお見通しなのかもしれない、昔からそうだったし、今さら驚きはしないけれど…。
なんだか、プロポーズされているようでくすぐったい。
「うん、ずっとずっと一緒にいようね」
再び深い口づけを交わす私たち。
それから、りっちゃんは私の腰を掴むとこれでもかというほど激しく抽挿をくり返す。
私はただ甘い声を漏らしながら、りっちゃんの浴衣を掴むことしかできない。
「んんっ、ああんっ…!イっちゃう…りっちゃんっ…イっちゃうよっ」
「…可愛い」
「はぁん…やぁ…っ声出ちゃう…っ!」
「俺もっ…」
「んぁ…っんん!はぁん…っ!!」
しだれ柳が遠くで金色に輝く中、私とりっちゃんもトロトロにとろけた快楽に包まれながら果てたのだった…。
Fin.
レビューを書く