夏の音は花火?それとも…淫らな音? (Page 4)

「痛っ…って、この木懐かしいなぁ。一緒にカブトムシ探しに来たの覚えてるだろ?」

「りっちゃん、話を逸らそうと必死だね。そんなに私が嫌いなんだ…」

「だから、嫌いとかそんなんじゃないんだって…。もし、紗奈と付き合ったとして、何か…その仲が悪くなった時にお互いを嫌ってしまったら悲しいだろ?」

「なによそれ。付き合ってみないと分からないし、私はりっちゃんのことを嫌いになることはないよ」

それでもまだ、ブツブツと言っているりっちゃんに呆れた私は行動することに。
今なら神社には人もいないし、ちょうど木に隠れる形だからいける…。

祭り会場の方角を見ながら、早く戻ろうだのと言ってるりっちゃんを無視して、私はそっと彼の足元にしゃがんだ。
そして、りっちゃんが抵抗するより早く、彼の浴衣を左右に広げてパンツに手を這わせた。

「ちょ…!!何やってるんだよ!?待てって、待て待て!」

りっちゃんはさっきまで胸の前で組んでいた腕を慌てて下ろし、少しだけ力を入れて私の両手首を掴んだ。
そして、真上から私の目を見下ろしながら、帰るよと低い声で告げる。

いつもの私なら、りっちゃんに叱られたらすぐにしゅんとしちゃうところだけど、今日はいつもの私ではない。
しかも、今は夜の暗さと神社の静けさが私に勇気を与えてくれる。

「手を押さえても無駄だからね…」

りっちゃんに両手首を掴まれたままだけど、やれることはある。

私はりっちゃんを無視して、首を前に伸ばす。
そして、彼のモノをパンツの上からはむっと咥えた。

「ふぁ…あ!?」

頭上から、気の抜けたようなおかしなりっちゃんの声が聞こえてきて思わず笑いそうになる。本当、可愛いんだから…!

「紗奈…!それはマズいって」

まだふにゃふにゃしているりっちゃんのモノを、下から上へと軽く咥えていると、パンツの上からでも温かさが伝わってくる。

こんな大胆なことをしている私だけど、緊張で手も足も全身震えてしまいそうになる。
そんな中、必死にネットで得た知識を頭の中でシュミレーションしながら、彼のモノを元気にさせようと頑張ってみた。

男の人のモノを触るの事態初めてなのに、まさか手を掴まれるとは思っていなくて全く身動きが取れない。
計算が狂ってしまった…。

それでも私は、必死に首を伸ばして口で頑張ってみる。

すると、さっきまでうんともすんとも言わなかった彼のモノがピクッと動いたような気がした。
そこで、夢中でりっちゃんのモノをパンツ越しに咥えていると、徐々に固くなってきていることに気づく。

そして、いつの間にかパンツがテントのように盛り上がっていたのだ。

「ふぁ…!りっちゃんの…」

「っっつ…紗奈が触るから…」

そっと口を離して下からりっちゃんを見上げると、彼は下唇を噛みながら、眉根を寄せて切羽詰まったような表情をしていた。

そん彼の顔を見たことがなかった私は、自分のお腹より下の部分がキュンと疼く…。
こんな感覚は初めてだった。

なんだろう…すごく彼を抱きしめたくてしかたない。
それに、もっと彼の深いところまで知りたくてたまらない。

ぼーっと少しの間りっちゃんの顔に見とれていると、急に両手首を引っ張り上げられ、私は慌てて立ち上がった。

「りっちゃん!?」

「…もうやめよう」

木にもたれかかりながら、ものすごく困った顔をして私をチラッと見たりっちゃんを見てると少しだけ気持ちが揺らぐ。

私は取り返しがつかないようなことをしてしまったのかもしれない。
もしかすると、もうりっちゃんの側にいることは出来なくなるかもしれない…。

でも…でも…。

「じゃあ…りっちゃんからキスして?そしたら…もうこんなことしないから」

絶対に困る質問をわざとしてみる。
自分がどれほど意地悪なことを言っているかは自覚しているけれど、これしかもう方法はない。

「キスって…。本気なのか?」

「ふざけてこんなこと言うわけないでしょ」

「紗奈は本当にいいのか?」

「あーもうっ、じれったい…」

いつまで待ってもキスする様子のないりっちゃんにしびれを切らした私は、彼の浴衣の胸元を両手で引き寄せると、再び自らキスをしたのだった。

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