誰もいない真夏の夜の海。さざなみのそば、キスだけじゃ終われない。 (Page 2)
「腰、揺れてるけど?」
和也の言葉に込み上げる羞恥心。
「もう欲しいの?」
コクリ。
恥ずかしさを押し除けて、素直に頷いた。
中から指が引き抜かれ、自らの海パンをずらして私の片脚を持ち上げた。
『立ったまま…?』
「しっかり掴まってなよ」
和也の言葉に、これから迫り来る快楽を覚悟し肩を掴んだ。
その瞬間、一気に押し込まれる和也のモノ。
『ひゃっ…あぁぁ!!』
「うわ、きっつ…」
和也のモノを締め付けているのが自分でもはっきりとわかる。
崩れ落ちそうになる快感を必死で受け止める私を試すように、腰を掴んで下から激しく突き上げてくる。
『あっ、はぁっ、和也…やっ…あぁっ、きもちいぃ、ぁあぁぁ…』
私になりふり構わず激しく繰り返される律動に、外だということも忘れて甘い声が止まらない。
『まっ…て…あぁっ…和也っ…和也ッ…!』
何度も名前を呼びながら。
余裕なんて全然ないくせに、もっと、もっと深い所で和也とひとつに繋がりたくて、ギュッと抱きしめる手に力を込めた。
「可愛いよ、もっと突いていい?」
私の返事を待たずして、律動は更に加速する。
『立ってられな…もぉ、だめっ…』
ガクガクと震える脚。
「我慢しろって」
『っ…むりっ…できな…ぃ…あぁ…』
力が入らなくなってしまった私の身体を、外に出したままビーチテーブルに横たわらせ更に激しく腰を打ち付けた。
ゾクゾクと痺れるような快感が背中を駆け上ってくる。
身体中が痺れるような感覚。
『ああっ、あっ、ダメっ…イッちゃ…、』
「いいぜっ…イケよ」
『あっ、イク…イっちゃ…ンあぁぁっ!』
一層甘い声を上げて、絶頂に達した。
「…んっ…、すっげーシまる…ッ」
少し眉をひそめながら最後に数回腰を打ち付け、私の最奥で弾けた。
真っ白な熱い欲望が、ナカを真っ白に染めていく。
*****
身なりを整えて、波打ち際の砂浜に肩を並べて座った。
さっきまでの激しい情事が嘘のように、再び流れる穏やかな時間。
夜風がそっと頬をすり抜ける。
風の音と重なって、
「すきだよ」
耳に届く愛おしい声。
幸せっていうのは、こういう何でもないような一瞬の出来事を言うのかと、ふと感じた熱い熱い夏の夜。
Fin.
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