結構なお点前で (Page 2)

しゅるり、しゅるりと帯がほどける音。きつめに結っている髪を解かれ、畳に髪が広がった。

「綺麗な髪だなと思ってたんです。本当に綺麗だ」

凪先生の繊細な指先で髪を一束掬われ、唇を寄せられる。触れた先から鼓動が聞こえてしまいそうだった。

髪から唇が離れ、再び唇に寄せられる。舌を絡め、咥内のいいところを探るような激しいキスに、いつのまにか首に腕を絡めていた。

「あっ…」

帯が完全にほどけ、はらりと単衣が着崩れ、肌襦袢があらわになる。生地の薄い肌襦袢は肌が透ける。恥ずかしくて胸を隠すように身を捩る。

「肌襦袢だけとは不用心ですね」

「肌襦袢が下着だって言われて、着物は下着のラインが出たらだめだって…」

下はともかく、ブラの着用は許されなかった。理不尽ではあるけれど、その心もとなさが私の行動を大人しくさせていた。ちょっとでも着崩れたら、あっという間に肌襦袢があらわになる。

「最近はいいものがいっぱいありますし、もしくは和装用にしてください。隙がありすぎるにもほどがありますよ…。いったいどこまで惑わせる気ですか」

薄い肌襦袢の上から熱い掌が胸に触れる。空いた手で肌襦袢もほどかれる。

「あっ、んっ、だ、だめっ」

「だめは聞きませんよ」

「そんな…、ああっ」

ジンジンと痺れ、赤くはれて存在を主張していた乳首にじゅっと吸い付かれる。ぴちゃぴちゃと音をたてられて舐められ、じわっと蜜が滲む。空いた片方は指が乳首を掠めるか掠めないか位を行き来する。時折爪の先が引っかかりぞくっと背筋が震える。

「あ、ああっ、んっ、やあっ」

「嫌ならここまでにしますか？」

ぱっと手も舌も離れる。痺れる体も快感も止まらない。吐息も熱く熱を帯びている。すべてが許容範囲をあっさりと超えた。

「…もっとしてください」

「いい子ですね、碧さん」

乳首への愛撫をやめないまま、手が太ももを撫でる。クロッチを撫でられると、零れた蜜が高い水音を立てた。濡れてぴったりと貼りついたクロッチの上か割れ目に沿って撫でられ、どろりとさらに蜜がこぼれる。

「ああっ、あっ！」

「こんなに濡らして、はしたないですよ」

「ご…、ごめんなさい…」

「嘘です。こんなに感じてくれて、純粋に嬉しいだけです」

もうほとんど役に立っていなかった下着を取り払われ、蜜で濡れた指にクリを擦り上げられた。針で刺されたような緊張が身体中を痺れさせた。

「あんっ、はあっ、あ、だめっ、なんか来るっ」

聞こえていないかのように、更に速く擦られる。目の前でパチッと光が弾けた。

「あああんっ！」

ごぷりと蜜が大量にこぼれた。いつもと全然違う絶頂に、頭が真っ白になった。