あなたの手が私の肌を泳ぐとき (Page 3)
「あんっ!」
指先がクリを掠め、声がこぼれた。その一瞬だけで心得たとばかりに擦られ、ぽたぽたとまた蜜がこぼれる。たっぷりとその蜜を纏った指がくるりと円を描くようにクリの周りを撫でる。
「あああんっ、あ、やっ、だめぇっ!それイッちゃう、あ、ああっ」
「好きなだけイッて。もっと見せて、いつもとは違う顔」
耳元で低く囁かれて、その言葉の甘さに思考が弾ける。びりびりと体中に響く快感が全身を貫く。
「あああぁっ!」
目の前がちかちかと明滅し、力が入らなくなった体を支えるため、北斗君の胸に縋る。短く呼吸を繰り返す私の背を優しく撫でる。
「やらしい顔」
ちゅっと頬にキスされた。そういう北斗君も見たことない男の顔してる。
息が整ったところでぐちゅりという音と共に、蜜壷に指が挿れられる。時々くっと指が曲がりいい所を擦られ、私は再び声を上げる。最初は一本だった指が二本に増え、違うところを擦られ、身体が弓なりに反る。
「ああっ、あ、やあっ」
抜き差しされるたびにくちゅくちゅと水音がして、もっと深くとナカがキュッと締まる感覚がした。強い快感に膝が震え、北斗君の首に腕を回し、身体を支える。
指が三本に増え、違うところをバラバラに擦られて、嬌声がひっきりなしにあがる。怖い位の快感なのに、身体は従順にもっともっとと貪欲に指を締めあげる。
「指絡みついて全然離してくれない。でも、そろそろ限界」
私の手を取り、北斗君のモノへと導かれる。北斗君のモノは熱く、逞しく屹立している。ドキリと胸が鳴った。期待にごくりと息を飲む。指が抜かれ、薄いゴム越しに入り口を擦られる。
「早く、来て…」
「欲しがりですね」
ぐっと奥を穿たれ、待ち焦がれた深い快感に浸る。離さないというようにぎゅうっとナカが締まる。もっと深くと誘うようにナカが北斗君のモノに吸い付く。
「ヤバッ、そんな吸い付かれるとすぐイキそう」
ぐっと腰を掴まれ、がつがつと腰を打ち付けられる。ギリギリまで抜かれて奥を突かれると自重でより深く感じた。指で擦られたいい所を重点的に擦られ、目の前がグラグラ揺れる。
「あ、ああんっ、もう、あ、イッちゃう!イクのっ!あ、イク!」
「俺もイク!」
一段深い絶頂。プシャッと蜜が吹きこぼれる音がした。潮を吹きながら、意識が落ちた。
*****
「ん…」
「気が付きました?」
蛍光灯の眩しさに目を細める。体を起こすとはらりとバスタオルが落ち、慌てて拾い上げた。
「さっきまで隅々まで触れてたのに、恥ずかしいんですか?可愛いんですね」
「明るいところで見せられる身体じゃないの」
「それなりに気を付けてたんで、跡はつけてませんよ」
確かにぱっと見た限りでは胸元も他にも跡は一つも見えない。一つくらいつけてくれてもよかったのに。
「電気復旧したんだね、帰らないと」
「また、来てくれますよね」
「もちろん、約束する」
罪悪感がないと言えば嘘になるけど、もう止まれないのは分かっていた。
Fin.
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