隠れドS性感マッサージ師に目をつけられました…!?
OLである佐々木の唯一の癒しは、イケメンマッサージ師・風間に施術してもらうこと!いつものようにマッサージをしてもらっていると、風間から「いつもと違うマッサージをしましょうか?」という提案が。喜んで承諾した佐々木だが、そのマッサージは、ローションを使った”性感マッサージ”で…!?
佐々木みく。都内企業のOL。
社会人になりそこそこ経ち、彼氏・趣味ナシ、仕事だらけの日々を過ごす佐々木には、ひとつだけ生き甲斐があった。
それは、月に1度金曜日に行きつけのマッサージ店で極楽マッサージをしてもらうこと。
「やっと金曜日だ…!」
金曜日、仕事を終わらせて意気揚々と会社を出て、マッサージ店に向かう。
デスクワークが基本の佐々木にとって、マッサージの効果は絶大であり、2年前にはじめて利用したときはかなり感動したものだ。
そして佐々木はマッサージ以外にも、このお店に通う理由があった。
お店に到着すると、カウンターに一人の男性店員が出迎えてくれる。
「(いた…!)」
『いらっしゃ…あ!佐々木さん。お待ちしてましたよ』
爽やかな笑顔で佐々木を出迎えたのは、この店のマッサージ師・風間。個人で経営しているこの店の店長。黒髪で少しゆるいパーマのかかった髪と、優しそうな目。甘いマスクと対照的に筋の通った逞しい腕や手が、佐々木はとてもタイプだった。
「今日もよろしくお願いします!」
『はい。こちらこそよろしくお願いします』
にっこりと笑った時にできる笑い皺をみて、佐々木はそれだけで仕事の疲れが吹き飛ぶ。
佐々木にとって、風間は恋というよりは”推し”のような存在で、彼に会うことが彼女にとってとても大きな意味をなしていた。
*****
彼が切り出したのは、施術中のことだった。
『佐々木さん、なんだかいつもより凝ってますけど…』
「え?あ…ちょっといつもより残業続きでした。あはは…」
『そうですか…。無理しないでくださいね。お身体が壊れてしまったら元も子もないんですからね』
「あはは、ありがとうございます。でも、こうして風間さんに会うことで元気もらってます!」
『え?僕と会うことで、ですか?』
佐々木は、まずいと思った。
さすがにマッサージ目的以外に、あなたに会うことで元気もらってますなんて言ったら引かれてしまうかもしれない。
「え!?あ、いや、深い意味はないんですけど…」
『…そうですか』
うつ伏せになっている佐々木は、風間の様子をみることができず、彼が引いているかどうかを確認できなかった為、少々モヤモヤが残った。
しかし、流してくれたのを掘り返すのも…と思い、そのまま黙ることにした。
『そうだ。佐々木さん。もしよかったらなんですけど、ちょっと延長しませんか?』
「え?」
『いつも頑張っている佐々木さんに、僕もなにかしたいんです。いつもとは少し違うマッサージ、体験しませんか?このあとも予約は無いですし、あ、もしお時間あったらなんですけど…』
「え!良いんですか!?わ~…じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな…」
『是非!たくさん気持ちよくなってくださいね!』
「?は、はい…」
佐々木は、このときに風間がどんな表情をしていたか気づくことはできなかった。
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