素直になって! (Page 4)
やっぱり彼は優しい。
指の動きも彼の中身をそのまま表すかのように優しく、丁寧だった。
「あぁ…とも、はる…」
「もう大丈夫そうだね。じゃあ挿れるよ…」
そう言うと智春は、私にキスをしながらゆっくりと挿入してきた。
「ああぁ!やっ…ん…あっ…」
「美冬…。好きっ…好きだよ…!」
「わ、私も…んっ…大好きだよっ…」
こんなに伝えてくれるならもっと早く言葉にして欲しいって言えばよかった…。
智春の口から発せられる「好き」がこんなにも私を幸せにしてくれるなんて…。
「もっと…あっ…あんっ…もっと好きって…言ってぇ…」
「好き…大好き…」
「私…んっ…はぁ…今、すごく…幸せっ…!」
「美冬…お願い…強く抱き締めて…」
私は伝えきれない思いを腕に込めて、強く抱き締める。
体だけでなく、心まで完全に繋がったような気さえしてしまう。
このまま時が止まればいいのに…。
「美冬…今日は後ろからもしていい…?」
「えっ…?うん…いいよ…」
そんなこと言われたことなかったのに…。
素直になるということは、こんなにも人を変えるなんて…。
私は自分から四つん這いになり、彼のペニスを再び受け入れる準備をする。
そして私の背後に回った彼は、再び私の中へ…。
「あっ!んんっ…」
正常位とはまた違う快感が襲ってくる。
彼が動く度に、私の中の気持ちいい所に当たって来るのだ。
「あんっ…あ…ぅん…」
「気持ちいいっ…」
「私も…!もっと、もっとしてっ…」
パンパンパンパン
彼の動くスピードが早まっていく。
「あっ!だめ!ゆ、ゆっくり…あんっ…してぇ…!」
「ごめん…。もう止まんない…。あっ…い、イきそう…」
「わ、私も…あぁ…い、い、イッちゃいそう…ああっ!」
「うっ…!」
その瞬間、グンっと体が押し上げられる。
そして私の中で、彼のペニスが震えるのを感じた。
私達は同時にイッてしまったようだ。
これまでのエッチでも、同じタイミングでイクことなんて無かった…。
「同時にイッちゃったね…」
私がそう言うと、彼は少し恥ずかしそうに
「素直になるって、こんなにも良いことがあるんだね」
なんて言い出した。
しかしその顔は恥ずかしそうだが、それ以上にどこかスッキリと、吹っ切れたような顔をしているようにも見える。
「もっと素直になってもいいんだよ!」
素直になれなかった君と、素直にさせたかった私。
これからもっと歩み寄って、愛を深めて行こう。
素直になった私達ならもっと幸せになれるはず。
Fin.
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