ゆるふわ君は意外と重たいオオカミ (Page 3)
「何で僕と旅行するの?」
「へ?」
ぎゅうっと更にしがみついてきた。痛いってば。
「オミ君が箱根行きたいって言ったからじゃない?」
「奈緒ちゃん…僕のことどう思ってるの?」
むくっと起き上がったオミ君が私のことをじぃっと見つめる。寝転がったまま見あげて微笑んだ。
「友達だよ。オミ君は、大事な」
「僕もだよ!…だけど」
途端に顔がクシャッと歪む。
「だけど…本当は、それ以上のこと、奈緒ちゃんにしたいんだ…」
「うんまあ…ここに連れ込まれた時点でそれは分かったけど」
「じゃあ何で嫌がんないの?!」
「だってオミ君、友達の私に乱暴できないでしょ?」
歪んでた顔がさらにみっともないことになって、ぼろぼろ涙がこぼれ出した。
「僕、僕…」
「うん」
「ずっと親とかにも変な趣味って言われて…部屋にも人呼べなくて、だけど、い、一緒に、お店とか行ける、と、友達とか、欲しくて…だから」
つっかえつっかえ喋り出したオミ君にうんうん頷きながら優しく抱きしめる。
「と、友達やめたくない、のに、一緒にパフェとか食べてても、セ、セックスとかもしたいなって考えちゃって」
「うん」
「好きなんだ…」
寂しそうに呟く。その丸まった背中を撫でながら、私も、と囁いた。
「…へ?」
「オミ君、楽しそうにしてたから言えなかったけど、好きだなあって思ってたよ」
顔がパッと上がる。ぽかんと口まで開いた。
「可愛いもの見た時に目が輝くとことか、美味しそうにケーキ食べるとことか」
「…ほんと?」
「じゃなきゃ一緒に旅行行くワケないじゃん」
酷いことになっていたオミ君の顔が途端にパァッと輝いたかと思うと、もう一度押し倒された。
「ほんとに?ほんとに?嘘じゃない?」
「嘘じゃないから重いってばっ、どいてよもう!」
「やだ」
「え?」
気がつくと唇を塞がれていた。
「もう我慢しないもん」
覆い被さってくる体の逞しさに、性格が可愛らしくても男なんだなあって今更ながら思っていたら、さわさわと両手が私の体を這い回ってくる。
シフォンワンピースの感触を楽しむようになぞり、キスを繰り返しながら指がボタンを外していった。
「奈緒ちゃんのこのワンピース、すごく好き」
「んッ」
「こうやってフリルの胸元から手を入れて、ココをいじったり」
「ん、んんっ…」
「プリーツの裾を捲ってお尻撫でたいなぁってずっと思ってた」
さっきまでべそかいてたくせにオミ君の手は堂々と私を翻弄し、乳首をブラの上からつまんではショーツのラインをいじくる。
「えっちなおっぱい」
「は、はあ?!」
「奈緒ちゃんってえっちな体してるよね。ウエストとかお尻も。唇もぷっくりしてるし」
「んんッ、ちょ、ぁん!」
「わあ、乳首もえっちなピンク色してる。可愛い」
「や、やだっ」
ブラを指で浮かせて覗き込むと、ニヤッと笑った。
「声までえっちだ」
ちゅっと耳元にキスすると吹き込むように囁いてくる。
「もっと聞かせてよ」
普段私に聴かせないような低い声に、ゾクっとした。
最高です
終わり方が、実際にどういう行為をしたのか想像を掻き立てられてドキドキします。
りん さん 2021年7月3日