だから、今からお前を寝取る (Page 3)

 あらかじめ常温にしておいたローションを後ろ全体に馴染ませる。ねと…とした感触に顔が引き攣る。四つん這いになり、息を吐くと、先ずは小指ぐらいの細さのぷにぷにとした材質のプラグをそっと挿し込んでみる。
「うぅっ…」
 思っていたよりも圧迫感が強く、菜々は呻いてしまった。身体にどうしても力が入ってしまい、ぎゅ、ぎゅ、とプラグを押し戻そうとする動きをする。小指の第二関節程の長さまでは何とか押し込めたものの、ちっとも気持ち良くなどない。
(全然気持ち良くないわ・・・・・どうすればいいの…)
 菜々は泣きそうになりながらぷにゅぷにゅのプラグを震える手で抜き挿ししたが、段々とヒリヒリと痛くなって来た。
「何でよ…」
 菜々は情けないのと、恥ずかしいので、鼻をぐずぐずと啜った。本気で涙が零れて来そうだったので、シーツに顔をむぎゅ、と押し付けた。すると、ふわりと嗅ぎなれた匂いが押し付けた鼻をくすぐった。
「はるき…」
 それは春樹の匂いだった。当たり前だ。ここは2人の愛の渦中なのだから、春樹の匂いが染み付いているのも当然のことだ。
 春樹の匂いを感じた途端、菜々のいつも受け入れている場所はじゅわりと潤み出してしまう。すると、あれだけ硬かった後ろの方も、少しだけ柔軟になってきた。匂いを嗅いだだけで…どんな淫乱なの…!!、と思わなくもないが、今の菜々はいっぱいいっぱいだった。
 春樹がいつも使っている枕に顔を埋めた。スンスンと鼻を動かすと、春樹の匂いはベッドのシーツよりずっと濃く香った。遂には、ほんの少しだけだが、たらーっと愛液が太ももを伝う程に潤んでしまう。
「春樹の匂い…ん…好き・・・っ」
 はぁはぁと息もたえだえに、頭がクラクラしている隙に、後ろのプラグを抜き差しした。春樹の名前を口に出すとより一層、キュンキュンと前は疼いてしまう。
 まるで春樹がそこにいるみたいで、菜々の心は満たされていく。こんなはしたない所を見られたらきっと呆れられてしまうのに、嫌われてしまうのに、心の奥底では春樹にアナルを弄って欲しいという気持ちがある。
春樹に弄られている、と考えると、徐々にだが、菜々のアナルは快楽を拾い始める。
「あっあっ…んぅ、はるき…」
 抜き差しする度にぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴り始める。決してローションだけではない水音が混じっている。もっと気持ちよくなりたくて、雌猫の様に腰をぐーっと上げる。四つん這いになっているので、必然的に上半身はベッドに着く形になる。菜々の胸はただでさえ大きかったのに、春樹が散々揉んだり舐めたり吸ったりして、より大きく、そして敏感になってしまっていた。クシャクシャになったシーツの皺が乳首にすりすりと擦れてジンジンと甘い熱を持つ。
 遂には我慢が出来ず、ねろりと愛液を垂らす器官より前、ぷっくりと硬さを持ち始める粒をにゅく、にゅく、と抜き始める。
「ふぅ〜っンゥ、あっ、きもち、はるき・・・きもちいっ」
 当初の目的も忘れて菜々は前も後ろも使う自慰に夢中になっていた。ふにゃふにゃになった口元からは涎がたふたふと溢れ、春樹の枕に染み込んで行く。甘い汗も愛液もシーツに染み込み、一部分は色を変える程に濡れている。春樹が帰ってくる前に洗っとかないと…そう思いつつも手は止まらない。
 頭が一層ぼんやりとしてきて、気持ちいいの波が押し寄せる。長年染み付いた癖でつま先がピン、と伸びたその時だった。

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