秘密の関係

・作

愛美(まなみ)には5歳年上の兄がいる。王子様のように格好いい兄だったが、愛美とは血が繋がった本当の兄妹だ。兄のお姫様にはなれないと泣きだす愛美だったが、兄にとってのお姫様は愛美だけだと二人は肉体関係を結ぶ。そして3年経った今もその関係は続いていた。

「下着脱いで」

いつもと同じ優しい口調なのに、少し違って聞こえるのは状況のせい。

「いつも可愛いな」

微笑んで、ちゅ、お腹にリップ音を響かせる。

「この下着、初めて見る」

少し変態くさい言い方に笑えばお腹にもう一度キスされた。

「可愛いよ、本当に可愛い」

何度も繰り返す、可愛いに胸がぎゅーっとなる。

「嬉しい」

「俺も、愛美を抱けて嬉しい」

とろけるような甘い笑顔に胸がキュンキュンと鳴りっぱなしになる。

「さぁ、下着を脱がせるよ」

下着が脱がされていくのを黙って見ていた。

「本当に可愛いな、俺の妹は」

妹、そう私はこの人の妹だ。

血が繋がっていないわけでもなくて、本当の兄妹。

小さな頃から守ってくれていた5歳年上の兄は私の王子様だった。

他の子にとられたくないけれど、私は血が繋がっているからお姫様になれないって泣いていた。

そんな私に兄は笑って、愛美は俺のお姫様だよってキスしてくれたのが始まりだった。

当時はキスすらできなくて、ただ手を繋ぐだけで満足していた。

それから少しずつ接触を増やして、20歳の誕生日のときに初めて関係をもった。

もう3年もこの関係を続けている。

「綺麗な裸だね」

裸になった私を横たえながら、兄は毎回私の裸を誉める。

裸のときだけじゃなく、いつでも誉めてくれる。

兄の優しい言葉に、いつだって守られてきた。

「愛美、口を開けて」

言われた通り口を開けば、兄の舌が入ってくる。

ヌルヌルとした感触に最初は驚いたけど、今はもうすっかり虜だ。

「ん、ん…んん」

兄の舌遣いにいつも翻弄されてしまう、上顎が性感体だなんて知らなかった。

兄の舌が私の口の中いっぱい動きまわってお互いの唾液が行ったり来たりして。

飲み干せない唾液が口端から零れて行く。

こんなこと、全部知らなかった。

兄が教えてくれたことばかりだ。

兄とのキスは気持ちよすぎて、すでにアソコがぬかるんでいくのがわかる。

もじ、と体を動かせば兄の手が伸びてクリトリスを撫でてきた。

「ひゃん」

思わず声を出せば、兄は意地悪な顔でクリトリスをつぶすように強く触れてきた。

「お、おにいちゃん、そこ、やだぁ」

甘い声で嫌だなんて言っても、嫌がってないのがバレバレだ。

「嫌じゃないだろ、いいだろ?ほら、言って。おにいちゃんの指がいいって言って」

やっぱり変態くさい言い方だけど、その方が燃えてしまう私も変態なのかもしれない。

「おにいちゃんの指がいい、おにいちゃんの指でイきたい」

「よくできました」

満足げな言葉とともに激しく動き出す指。

ヌルヌルと愛液が兄の指に絡まって、ヌチと水音が響く。

「いっぱいでてきた」

嬉しそうな兄がこの後どうするかはよく知っている。

想像するだけで、お腹の奥がキュンとするのがわかった。

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