深夜のコンビニのトイレで、興奮した彼氏に焦らされ後ろから激しく突かれて
深夜、恋人がバイトしているコンビニに押しかけたが、あてが外れて一緒に帰れないと断られてしまう。残念に思いながらもトイレに入ると、恋人が後ろから追い掛けてきて抱き締めながらスカートをめくり上げた。押しつけられた彼のあそこはすっかり硬くなっていて……
「武史、見つけた!」
いきなり後ろから抱き付くと、棚に商品を補充していた武史は驚いて顔を上げ、何度も目を瞬かせた。
「美湖、ちょ、もう真夜中だぞ?ここで何してる?」
「打ち上げで飲んで、終電で帰ってきたところなの。今日の夜のシフト、一人だって聞いたから寂しいかなと思って」
同じ大学の恋人、武史がコンビニでバイトを始めたのは一年ほど前だ。
住宅街と駅の間にあり、電車が動いている間は忙しいと聞いていたが、本当だった。
「夜になると暇だって聞いてたけど、本当に誰もいないんだ。一人じゃ寂しくない?」
抱き付いた背中から身を離し、店内をざっと見回すが、もちろん客は誰もいない。
驚きから立ち直った武史が大きなため息を漏らした。
「どうするんだ、美湖の家、バスを使わないと遠いだろう?もう最後のバス、行っちまったぞ」
「知ってる。武史と一緒に帰ろうと思ったけど、何時まで?」
一人で品出しをしていたのだろうが、まだまだ手を付けられていない商品が段ボールと箱に入って通路に置かれている。
それを眺めてから振り返ると、武史は困ったように首を傾げた。
「今日は店長も用事があって来られないから、バイトの時間、伸びたんだ。だから朝の六時までだよ」
「え?そうなの?なら、歩いて帰る――」
「だめだ、歩いて帰るのなら俺がタクシー呼ぶよ。二週間前、痴漢が出たって大騒ぎだったんだ。美湖も知ってるだろう?俺の兄貴、警官だからさ」
「……知ってるけど、そうそう痴漢なんて」
「美湖」
困り切った声が名を呼んで、私は口を閉じた。
ちょっと心配性だが純粋に心配してくれる彼の言葉が嬉しかった。
いつだって私のことを思ってくれる彼氏を振り返って、私はうなずいた。
「わかった。……でもタクシーはちょっともったいないな」
「俺が出すからいいよ。それじゃ、電話する?」
「……――」
ポケットから携帯電話を取り出す武史を見て、私はお願い、と言い掛けて、口を閉じた。
こちらを見ながら言葉を待っている彼まで歩み寄り、それじゃ身体で返すから、と小さな声で囁くと、途端に武史の顔が真っ赤になる。
「美湖!」
「もう、本当に真面目だなぁ!……誰も見てないのに」
「そ、そういう問題じゃ」
「ないけど、……最近、してないでしょ?」
ちょっとだけその気になっただけだが、さすがに兄が警官だけあって、武史は真面目だった。
だめだ、と少しつっけんどんに断られて、私はため息を漏らしながら棚の間から抜け出す。
「わかった。それじゃタクシー会社に電話、してくれる?自分で払うから」
「美湖」
「トイレ」
武史の行動が間違っているわけではないが、誘いを断られて彼の側で待つ気にはなれなかった。
バッグを持ったまま雑誌の前を通ってトイレに近付き、女性用のステッカーが入ってある個室に入る。
「――!」
後ろ手にドアを閉めようとした手を掴まれ、そのまま中へ押し込まれた。
驚いて振り返ると、顔を真っ赤にした武史が鍵を閉めて、こちらへ向き直るなり美湖、と少し大きな声で名を呼んだ。
「ごめん、その、来てくれて嬉しかった、し、……さっきの言葉も、嬉しかった、んだけど、……君を怒らせる気はなかったんだ」
「――……」
「美湖がよければ、もう少しだけ、一緒にいて、くれないか?最近、……忙しくて、会えてなかったから」
必死に言い募る姿も言葉も嬉しくて、私は思わず笑ってから、バッグを投げ出し、武史に飛びついて強く抱き締める。
彼の服からは、かすかだがレジの横に置かれている揚げ物の匂いがした。
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