夫の不倫を目撃した日に痴漢されて、自ら堕ちていく人妻 (Page 4)
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深夜になっても帰ってこない夫と、痴漢の男。
交互に頭をよぎる中、私は眠りについた。
翌朝、夫が帰ってきた様子がないことに、私は愕然とした。
「お泊まりですか…」
あのままあの女の人と宿泊したのだろう。
スマホには案の定、夫からの連絡が一通。
『ごめん、取引先の人と飲んでたら遅くなったから、そのまま会社に向かって仮眠するよ』
「取引先の人、ね」
私がホテルに入るのを目撃しているなんて、思いもしないのだろう。
写真もバッチリ撮られているなんて、想像さえ及ばないのだろう。
どこまでも舐められている気がして、腹の奥に黒いものが溜まっていくのを感じた。
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私は電車に乗っていた。
昨日と同じ時間、同じ車両。
(なにやってるんだろ、私)
電車に揺られながら、そわそわと手すりをつかむ。
(本当に来るかなんて、わからないのに)
それでも期待してしまってる私がいる。
そんな自分を意識するだけで、もじもじと脚を閉じたくなる。
たくさんの人が乗り込んでくる駅に来て、一気に身体が押しつぶされた。
圧迫感に、変な緊張を感じる。
…しかし。
(やっぱり来ない…かな)
昨日痴漢されたタイミングになっても、彼は現れない。
途端に自分がこっけいに思えてくる。
(何やってるんだろう)
夫に不倫されて、痴漢されて、さらに痴漢に言われたとおり電車に乗って。
恥ずかしい…そう思い、次の駅で降りようと思った時だった。
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