悩める女神は悪魔に誘惑される (Page 3)

露わになった下着を隠すように身をよじると再び唇を塞がれた。絡まる舌にぼんやりとしているうちにぱちりと片手でホックを外され、隙間から手が入り込む。頭上にひとまとめにされていた手は解放されていたけれど、抵抗する気は起きなかった。快感に細かく震えていた指先。例えば抵抗したところでロクな抵抗にはならなかっただろう。

「思ったより着やせするタイプ?顔も好みだけど、スタイルも俺好み」

「え?あっ…、んんぅっ、ああんっ!」

言葉を聞き取るか聞き取らないかのうちに、胸を軽く揉まれて甘く鳴く。彼氏はこのあたりドン引きされてフラれたけど、クロさんは楽しそうだ。カットソーも下着も脱がされ、大胆に胸を揉みしだかれる。元カレにはちょっと触ったぐらいで引かれたので、今までしたこともされたこともないことをされ、初めての快感が押し寄せる。

「ああぁんっ、んむっ…」

キスされて、嬌声がクロさんの口に飲み込まれていく。
ぷっくりと赤くはれた先端をかりりっと軽く引っかかれ、びくりっと背が反る。そっと撫でるようにさすられるだけで、ぞくぞくっと背筋が震えた。手は止めないままもう片方にむしゃぶりつかれた。

「はぁんっ、くろさんっ!そんなに、したらぁっ!」

「もうやめないっていったじゃん。だめも待っても聞かない。もっとならいくらでも聞いてやるけど」

その言葉と快感に理性が屈服した。

「…もっと」

クロさんは楽しそうに笑った。
ちゅぱちゅぱ赤ちゃんみたいに吸われて、時々思い出したように甘く噛まれる。嬌声が絶え間なく零れて、無意識に腰が揺れる。その仕草をクロさんが見逃すはずなく、スカートもニーソも脱がされた。

「色白いなぁ。キスマークとか噛み跡とかめっちゃつけたい」

膝に手を掛けられ少し上げられた瞬間、クロさんのシルバーアクセサリーが素肌に触れた。熱を帯びる肌にはシルバーすら冷たく感じた。

「んっ、つめたっ」

「冷たい?ああ、これ?じゃあ、外してよ」

ほとんど投げ出されていた腕が首に回される。外そうと金具に指を掛けたとき、くぷりという水音と共に下着越しに指が割れ目をなぞった。

「あぁっ、ひゃああんっ!」

「ほら、早く。そう難しい金具じゃないだろ」

震える指先でたどたどしく、金具を慎重に外す。するりとアクセサリーが落ちる。それをベッドの下で折り重なる私の服の上へぞんざいに投げた。

「こんなに熱かったらアクセが冷たく感じるはずだ」

大量の蜜が繊維の隙間からあふれ出し、布越しなのにてらてらと光る指を舐め上げたクロさんは、意味のなくなった最後の一枚を脚から抜いていく。
一糸まとわぬ姿にされ、恥ずかしさに隠すように身を捩った。

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