彼氏に内緒の事情がありまして (Page 4)
「小雪、起きれる?立てる?胸元べたべたして嫌だろ、シャワー浴びよ」
「無理、足が震える。生まれたての小鹿みたいになる…」
「じゃあ、シーツごとだね。あちこちべたべただから洗わないと」
シーツごと抱えられる。体に纏うように絡まっていたシーツは割とぞんざいに洗濯機に投げ込まれ、風斗くんはそのまんま洗濯機のスイッチを入れた。
「手洗いとかした方が良かったかな…」
「いいよ、気にしないで。まだ乾いてなかったからシミにもならないって。しかし前の彼氏バカだねー、小雪は可愛くて最高じゃん。その体質もいろいろ小雪は大変かもだけど、俺から言えば肌の色とか髪の色位些細なことだよ」
泣きそうになってしまった。その顔をタオルで隠すようにしながら、浴室に続くドアを開けた。その手を取られ後ろからぎゅっと抱きしめられる。
「先、シャワー浴びててよ。俺もあとで行くから」
「い、一緒に入るの?」
「え、だめ?だって、まだ途中でしょ。小雪は足りたかもだけど、俺はまだ足りてないんでね。お風呂の方がいろいろと利便性高いし」
そりゃ、全部流せるし、なんならそのままシャワー浴びることも可能だけど。今更ながらそれはそれでなんとなく恥ずかしい。ぼんやりと薄明るい中で見るのと、煌々と明るい中見るのではまたちょっと違いがあると思う。
「ちょっと、やだな」
「つれないこと言わないでよ。ね、お願い、小雪」
ぐーっと下腹部を軽く押しながら撫でらると形容しがたい快感で腰がぶるりと震えた。もうないだろうと思っていた蜜がつーっと太腿を伝うと同時に、胸をの刺激を思い出しじわっと母乳が胸に滲む。
「だめ?小雪、お願い。可愛い小雪。ね、小雪、お願い」
名前を一杯呼びながら甘い声で囁かれる。
そこでふと思いだした。いわばこれはよしを出した状態であって、今まで散々焦らして我慢させていたのはこちらだということ。
そして、元々風斗君は甘えん坊でおねだり上手だった。そこがとんでもなく可愛らしくて、母性をたまらなくくすぐってくるタイプだった。
結局私に戻ってきた理性と思考回路がおねだりに全面降伏した。
「分かった、待ってるよ!」
「やった、小雪大好き」
「調子いいなー、もうっ!」
「冗談じゃないよ。愛してる、小雪」
なんでそんなことをこんな時そんなふうに愛おし気にそれでいて真剣に言うかなぁ。ずるいなぁ、風斗くんは。
「私もだよ」
私はもう恥ずかしいやら照れるやらで早々に浴室に逃げ込んだ
Fin.
レビューを書く