彼氏に自慰を撮影される (Page 2)
まさかの提案に口があんぐりと開いてしまう。
いつもの行為を手近なところにカメラを置いて撮影するのかとばかり思っていたのだが、自慰となると話は変わってくる。
識名が固まっていると裕次郎は首を傾げた。
「あ、自慰よりオナニーの方がわかる?」
「い、いや…あの…どっちもわかるけど、えっ?」
未だ予想の斜め上をいく提案に頭が追いつかない。
自慰など誰にも見せたことなどないし、それを撮影など難易度が高すぎやしないだろうか。
「ふ、普通のにしない…?」
「でも!俺識名が一人でしてるの見たことなんだもん!これを気にぜひ見たい絶対見たい!なんでも奢るから!」
あまりの熱量に気圧されつつ、識名は頭を抱えた。
ここまできたらやり遂げたい。
けれど羞恥心は増すばかりだ。
しかし、先ほどの笑顔を見てやっぱりやめますなど言えるはずもなく。
識名は何度か深呼吸すると、腹に力を込めてグッと覚悟を決めた。
「…絶対笑わないでよ?」
「真剣にガン見する」
裕次郎はベッドから立ち上がり、寝室にある鏡台の椅子を引っ張ってくる。
椅子に腰掛け、さながらカメラマンのようにスマートフォンを構えた。
改めてレンズを向けられていることに緊張が増す。
識名はなるべく裕次郎の方を見ないようにしながら、辿々しくシャツを捲り上げた。
見慣れた自身の体が視界に入る。
滑らかに膨らんだ胸に指を這わせ、ぎこちない動きで揉んでみる。
下着の擦れる音がかすかに響いた。
羞恥心のせいで、音だけで体温と心拍数が上がる。
自身の背中に手を回しブラのホックを外す。
胸の開放感に息を吐き、識名はカメラから胸を隠すように膝を立てた。
指先で乳輪を撫で、焦らしたところに摘んで刺激を与える。
目を瞑り、触れているところに集中すれば徐々に呼吸が熱くなる。
胸への刺激に腰が浮いてくるのを感じ、識名はショーツごと短パンを脱いだ。
チラリと見れば、目の前の光景に興奮しているのか、ズボンに手を突っ込み自身の竿をいじっている裕次郎がいる。
呼吸があらく、獲物を見つめる肉食動物のような眼光でこちらの秘部を見ていた。
堪らず下腹部がキュンと反応する。
識名は平然を装って秘部に触れた。
集中していたのも束の間、今まで黙っていた裕次郎が声を上げた。
「識名、脚広げて」
「えっ…でも、それだと…」
「見せて」
真剣な声音に胸が締め付けられる。
断れない雰囲気に識名はおずおずと脚を開いた。
大胆に広げられた秘部をレンズが捉える。
恥ずかしいのにも関わらず、興奮を隠せない自分がいた。
識名は顔を真っ赤にさせながらも指の動きを止めることをしない。
クリトリスを弾きながらもう片方の手で乳輪を摘む。
識名は股を大きく広げたまま背を丸めると静かに果てたのだった。
「ぁ…ぅっ…」
荒い呼吸を繰り返し、天井を見上げているとベッドの軋む音が聞こえた。
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