優しい初彼氏に初めてを渡す話 (Page 4)

「はっ…!?ぁぅっ…!」

指とは比較にならない圧迫感に息が止まる。

息苦しさに悶えるも、武也を受け入れたい気持ちで頭がいっぱいになった。

「ぅ…亜里沙ちゃん、呼吸して。大丈夫だから、ゆっくり」

武也は一度腰を止め、頭を撫でながらなるべく安心させるように言葉を紡ぐ。

亜里沙は促されるままゆっくり呼吸を繰り返す。

下腹部に感じる圧迫感にもいっぱいいっぱいになりながらも深呼吸を繰り返していると、徐々に圧迫感は身を潜めた。

武也は頭を撫でる手を止めず、再び腰を押し進める。

ゆっくり、けれども確実に。

少しずつ武也を受け入れ、痛みに混じる幸福感に心が満たされた。

「亜里沙ちゃん、全部入ったよ」

「は…はいぃ…」

くらくらするような刺激を感じながらなんとか言葉を返す。

武也は嬉しそうに笑うと頭に乗せていた手がゆっくり頬を伝う涙を拭う。

「じゃあ、動くよ」

その言葉と同時にゆっくりと腰が前後に動く。

出し入れされる行動に初めこそ擦れる感覚だけであったが、徐々に快楽へと変換される。

腹部あたりを抉られる動きに痺れるような快楽を感じ、亜里沙は無意識のうちに声が漏れていた。

「ぁッ…!アッ!」

浅いところを優しく抉られるたび、快楽は律儀に全身へと運ばれ、体が痙攣するかのように跳ねる。

溢れ出す快楽に浸りながら亜里沙はもはや喘ぐことしかできない。

武也は身をかがめ、亜里沙の耳元に口を寄せた。

「愛してる」

「ッ…!ハッ、あっ!」

聞き慣れた声に下腹部がきゅっと閉まる。

多幸感が胸を満たし、亜里沙は武也の背に腕を回した。

抱きしめながら奥を突かれ、強い快楽に犯される。

労わるような優しさがあるのにも関わらず、弱い部分を執拗に責められ亜里沙の限界は近かった。

それは武也も同様で、徐々に腰の動きを早めると興奮で顔が険しくなる。

「ハッ…!イク…!」

「い、しょに…!あっ…!一緒に、いき…た…ぅあっ!」

亜里沙の腰を掴むと武也は思いっきり腰を打ちつけた。

それと同時に亜里沙も体を大きく跳ねさせ絶頂を迎える。

目の前が点滅し、脳がくらくらする。

痙攣する体を武也はそっと抱きしめた。

包まれる感覚に安心したのか、亜里沙は瞼を閉じるとそのまま意識が遠のいたのだった。

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