昼下がりのお屋敷は薄暗い (Page 3)
脚の間に顔をうずめて絶えず蜜を零す蜜口を舐められ、手で陰核を擦られる。一度は去ったはずの絶頂の感覚が身体から消えず、今やいつ気をやっていつ終わったのかが曖昧で、それが何回目かも覚えていない。それぐらいずっと絶頂感が体中をめぐっている。
蜜口を舐められるたびにぴちゃぴちゃと高い水音が鳴っている。熱い吐息がかかるだけで体が跳ねる。
「も、挿れて佐助」
「はい、僕も限界です」
待ちわびた熱いモノが私の身体をこじ開けていく。腰を掴まれ、ぐっとつきこまれた瞬間また気をやってしまった。
「あぁっ!」
「あ、そんなに締められたら…」
がつがつと腰を打ち付けられ、初夜では得られなかった満足感と快感が身体を満たしていくのが分かる。しっとりと汗ばむ佐助の背へと腕を回した。
「痛いですか?」
「いいえ、とっても気持ちいいの」
「でも、涙が…」
眦から零れる涙を拭われる。いいのといって先ほどより強くその背へと腕を回した。
不安そうながらもまた律動が開始された。奥に打ち付けられるたびにナカがうねりきゅうきゅうと締まる。若い雄に媚びるようにまとわりついて離そうとしない。女の本能が彼を離すまいと締まる。
「はあっ、圭子さん」
「あっ、ああ、いいわ!ああぁん!」
絶えず体をおそっていた絶頂の波がさらに高くなって体に戻ってくるのを感じた。
「あーっ、ああんっ」
その感覚に甲高い声を上げる。背が弓なりにしなり、ナカが一際ぎゅうっと締まった。
「ああ、圭子さまっ!」
吹き上げる熱が子宮の奥にたたきつけられる。その熱がじんわりと広がるのを感じて、そっと下腹部を撫でた。
「す、すみません、圭子さん。中にっ」
「いいの。いいのよ」
慌てて抜こうとする彼を抱きしめて、私は微笑んだ。
*****
「圭子さん、圭子さん」
「ああ、佐助」
その後三十路を少し過ぎても佐助との関係は続いた。単純に時期の問題かまだ懐妊はしていない。子供ができたとしても若い愛人の子供を産むなど、常識外れだと罵られても仕方ないだろう。
でも、注がれる種が芽吹く日が待ち遠しくてたまらない。この薄暗い部屋で日の光は思う存分浴びれなくとも、いつかきっと芽吹くと私は信じている。
Fin.
とても官能的でした
じっとりとした空気感の中の艶やかさがとても官能的でよかったです。
どうか圭子さんと佐助くんが幸せになれますように。
野良猫 さん 2024年5月28日