元カレの誘いに、流され愛され恋焦がれ (Page 3)
「すご。もうこんなに濡れてる」
「いわ、ないで…!」
くすくす笑う修也は指先で女性器の輪郭を何度もなぞる。もどかしさに身を揺らすと「可愛い」といってクリトリスを指先で撫でた。
擦られる感覚に快楽が駆け巡る。
艶かしい水音が綾子の喘ぎ声と共に響き、一層色気を増していた。
「もう、いい…!はっ、もういい、からぁ!」
くすぐるようにいじられ、内腿がガクガクと震える。
強く擦っていたと思えば優しく撫であげ、弱い部分を触れるか触れないかのところで焦らされたあとまた強く擦られる。
あまりの快楽に涙が浮かび、堪えるように机の足を掴んだ。
クリトリスを愛でていた指がそっと内部は押し入る。
中をほぐすように、それでいて浅い部分を刺激する指の動きに腰が浮いた。
わざとらしく水音を鳴らす指付きに羞恥心を煽られる。
けれども与えられる快楽に、綾子は喘ぐことしかできない。
「あっ、まって、イク、イッちゃ…」
「いーよ」
「あぁん!」
快楽が全身を駆け巡り、綾子は体を仰け反らせた。
頭が真っ白になり視界がチカチカと点滅する。久々に得た快楽の余韻に浸っていると、修也は自身の衣類を脱ぎ捨て鞄から取り出したゴム。
修也は自身のものにゴムをつけると綾子の腹の上に乗せた。
そそり立つ男性器は太く長い。
男性器は臍の高さを超えており、今からこれを受け入れるのだと自覚させられ、羞恥心共に期待が下腹部を締め付けた。
すこし緊張して唾を飲み込むとくすくすと笑い声が聞こえる。
「今から、全部入れるから」
そう言って再び覆い被さり綾子の入口に男性器を当てがうと「入れるね」と言ってゆっくりと挿入した。
既に敏感になった体は待ってましたと言わんばかりに大きくなったそれを受け入れる。
深く沈み込んだのを確認すると、修也は静かに抱きしめた。
「綾子、好きだよ」
「っ…!」
耳元で囁かれた言葉に下腹部がぎゅぅっと締まる。
お酒の力なのか、それとも流れで言っただけか。判断しかねるその言葉に大きく心が揺らぐ。
冗談かと聞くこともできぬまま、修也はゆっくりと、綾子の弱い部分に押し付けた。
「──〜ッあ」
知られている。全部知られている。綾子の弱い部分も好きな部分も、全部。
腰を打ちつけられるたび甘い吐息が洩れた。
痺れるような快楽に綾子は腰を浮かせながら口を開いた。
「わた、し…ァッ…すき、すきぃ…!しゅーや、ぁ、すき」
「うん、俺も。俺も好き。綾子が好き。愛してる」
再び紡がれる愛の言葉に、より一層脳が満たされる。
抉られるような動きに「あっ、あっ」と吐息が溢れ出し、強い快楽に酔いしれた。
机の足を掴んでいた手に修也の手が重なる。足から手放せばゆるりと指を絡められた。
「はっ…そろそろ、イキそう」
「うん、うん…!いっしょに、一緒に」
「うん、一緒にイこ」
奥をめがけて打ちつけられたのと同時に、綾子は大きく痙攣しながら果てる。
多幸感が体を、脳を、心を埋め尽くした。
秒針が時を刻む音と混ざり合う熱い吐息。
余韻に浸るように抱きしめながらゆさゆさと腰を動かした修也と目があった。
熱を孕んだ視線に、二人は引き寄せられるようにして甘い口付けを交わしたのだった。
*****
「…やっちゃったぁ」
「綾子って結構流されやすいよね〜」
あのあとベッドで二回戦を終えた綾子は両手で顔を覆っていた。
どうしてこうなったのかと思い返してももう遅い。
綾子は自身の理性のなさに呆れていると、後ろからふわりと抱きしめられた。
「俺らさ。環境とかタイミングとかで別れたけど、別に嫌いになったわけでもないしさ。また付き合えない?」
「…それ、今言うのずるい」
修也とは大学からの付き合いで、お互い就職したのをきっかけに生活リズムがズレてしまった。
そのせいですれ違い、喧嘩に発展する前に別れようと二人話し合って決めたのだった。
しばらく距離を置いた今、胸に広がるのは修也に対しての愛おしさだ。
綾子は体を捻り修也を見る。
「いいよ。私も、修也とまた一緒にいたい」
そういうと、修也はまたへにゃりと笑ったのだった。
Fin.
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