年下彼氏の生意気な愛撫 (Page 2)

「山さんにはあれぐらいカジュアルでちょうどいいよ。一回めっちゃ丁寧にあいさつしたら、ガチ目に引かれたというか怯えられた」

「はじめましてのときにあれだけ言ったのに愛想程度の会釈しなかった人が急にかしこまったら怯えもするわよ。最初からきちんとしないから」

「てかさー、二人きりの時にお説教とか辞めて」

とりあえず、棟上げも何とか滞りなく済んだ。これでひと段落どころかまさにここからなのだが。忙しくなる前に飲みに行こうと言われ、さも当然とでもいうように飲みに行った後うちに来ている。いいんだけどさ、仁科君の家は生活感がないからなぁ。一回行った時カーテンも申し訳程度、最低限の家具家電以外は仕事の資料と製図版ぐらいしかない殺風景な家だった。キッチンも使った形跡は一切なかった。あそこ調理器具鍋しかないしなぁ。

「お説教嫌なら、毎回同じこと言わさないでよ」

「まあ、それは考えておくよ。同じ小言は散々聞いて飽きてきたしね。その前に明日からまた忙しくなるし、今のうちにやりたいことをやる」

「え、いやだよ?!明日起きれなかったら困る!」

「大丈夫、たたき起こしてあげるよ。俺一人だったら、朝飯もろくに作れないの知ってるだろ」

知ってる。教えてみたりしたけど仁科君は料理裁縫は壊滅的に才能ない。今やシャツのボタンとジャケットとかのボタンは取れる度私が付け直している。軽くつきかけたため息すら飲み込まれるように唇を塞がれた。

*****

シャツのボタンを外されて、ぞんざいにベッドの下に放り投げられていた仁科君のシャツの上に落とされた。

「最近カップ付きキャミばっか、なんで?」

「…たから…」

「なんて?」

「サイズが合わなくなっちゃったから!」

付き合い始めてから2カップも上がった。下着も絶対に安くはないし、急にたくさん買えないからそうなっただけで、すべては目の前でにまにまと小憎たらしく笑うこの男のせいだ。

「へー、俺が毎回たっぷり可愛がってるから。確かにでかく育ったよなぁ。最近さぁ、現場の若い人がチラチラ見てんの気づいてる?頭の中で何回も脱がしてるんだろうな。どんな事させてんだろ…」

「そんなこと言わないでよ、今度現場言った時顔見れないじゃないっ!」

「見せつけとけば?実際見れるのも触れるのも俺だけなんだし」

カプリと鎖骨の真下を噛まれ、つま先までピンと力が入った。

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