年下彼氏の生意気な愛撫
4歳下の彼氏はすごく生意気。いつだってこっちを完全に舐めていて、始めた会った時から敬語一つ使わない。それはエッチの時でも変わらずだけど、生意気で可愛くない彼氏からの巧みな愛撫と言葉攻めには逆らえない。強がりも忘れてとろとろにされちゃう!
「ちょっと、聞いてるの?仁科君!今日は棟上げの日なんだからね!」
「聞いてるてか聞こえてるよ。そんな大声で言わなくても。お辞儀ぐらいしろって話でしょ。耳タコなぐらい聞いた」
「お辞儀一つで印象が大分変るんだから!あと年上には敬語!」
「彼女に使う敬語は持ち合わせがないんでね。むしろ小春の方が年下っぽい」
就職難でやっとありつけた職業は小さな設計事務所。ちょうど事務の席が一つ空いたところだったらしく、上手く滑り込むことができた。そこに来たのが仁科君だ。もともと建築を大学で専攻していたらしい彼は即戦力として所長の一存でその場で内定。本人から聞いわけではないのだけれど、他の事務所からもいくつか内定をもらっていたくらい優秀。
そのせいか、私をちょっと下に見てるところがあるというか。こっちのが4歳も上なのにわりとぞんざいな扱いをしてくる。そもそも付き合う時だって
「俺と付き合ってよ」
「徹夜でハイなんだね。ちゃんと寝てる?」
「え、だって、彼氏いないんでしょ?なら、俺でもいいじゃん。性格は難ありだけど、その顔とスタイルは好みだし。胸はまあ俺が育てたげるから。付き合おうよ。はい、決定」
向こうが押し切ったのだ。どちらかというとこちらが追われていたはずだ。だというのに、こっちを舐めて意地悪なのに急に優しくなったり、さりげなくイベントと誕生日は把握している。そのギャップにほだされ、付き合ってそろそろ半年がたつ。付き合う前からなあなあだった敬語は今や使われるのなんて取引先の前だけだ。完全に舐められてる。
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「おう、来たか生意気坊主。相変わらず生意気そうな面だな、またでかくなったんじゃねぇか」
「さすがに背はもう伸びないっすよ。今回は山さんも現場はいるんすね。またよろしく」
「でかくなったってのは態度だよ。もともとお前の態度はLサイズだったけど、今やXLってな」
コミュ力が高いのか、なんか得体のしれない魅力でもあるのか生意気だ生意気だ言われても、現場の人には可愛がられてるんだよなぁ。私より仕事ができて、可愛くないことこの上ない。そして確かに態度の大きさはXL。
なんで好きなんだろう…。今までに何回も思ったことが今日も頭をかすめる。恋愛なんて好きになった方が負けなんて言うけど、おかしいな。この状況だけ見るとあとから好きになったはずの私の完敗みたいじゃないか。
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