腹ペコ男子のお腹を満たしてあげたらその次は…。 (Page 4)

彼の息を飲む音が聞こえた次の瞬間には、これまで以上に大きなピストンが繰り返された。
互いに大きく体が揺れ、肌がぶつかる音の合間にわずかに聞こえる水音…先ほどまで聞こえていたはずの互いの呼吸音はだんだんと聞こえなくなっていった。

頭は快感以外の情報を読み込むことを諦めたらしい。

それでも名前を呼んでしまうのは、彼を特別に思う気持ちができてしまった証拠かもしれない。

「あっ、ああっ、はぁんっ…っ!!ハルキ君、も…イっちゃうっっっ」

「…っっ!!」

背筋を走り抜けた快感はまた下腹部へと戻り、そこで熱を爆発させた。
こんなに熱くなる絶頂は初めてだった。
そう考えたのはほんの瞬きの間で、肩で息をする彼に優しく口づけた。

*****

私たちはその後、簡単に服を着て冷たいフローリングに横たわっていた。
ふと頭をよぎった疑問を彼にぶつける。

「ねえ…なんで、私がハルキ君を欲しがってるって、その…わかったの?」

「ああ、それは…ごめんなさい。あんまり部屋の中を見るつもりはなかったんだけど、年下男子を拾う的なシチュエーションの恋愛漫画が目に入っちゃって」

「あ…」

そうなのだ。私は恋愛小説や漫画が好きで、その中でも年下男子を題材にしたものを好んで読んでいた。
それが何冊かリビングから見えるテーブルの下に置かれていたのが目に入ったらしい。
あまりの恥ずかしさにハルキ君と反対の方を向いてしまう。

「ねえ、夏音さん…俺、夏音さんと付き合えるの、期待してもいいかな?あんなことした後だけど…」

「え?付き合う?私と?」

「彼氏がいるなら、身を引くけど…そうじゃなかったら」

「…私で、よければ。また美味しいご飯、作ってあげます…」

照れ隠しにお互いまたフローリングに寝転がり、そっと手を繋いだ。

Fin.

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