私はあなたのおっぱいちゃん
芹香は巨乳で昔からいやな目にばかり遭ってきた。社会人になって初めて出来た恋人の啓二に芹香は大きな胸のせいでどんなにいやな目に遭ってきたか語る。啓二はおおらかにそれを受け止めて、芹香の胸を愛で、芹香をあまやかな夜へといざなうのであった。
芹香のコンプレックスは小柄なからだに比べて突出して目立つ大きな乳房だった。
小学校のころから他の女の子たちより育ちが目立つようになり、あけすけな視線を集めるようになった。
だからどうしても男性に身構えてしまって、会社の同僚の啓二に告白されたときにも胸目的じゃないかと疑ってしまっていた。
けれど、いま現在、啓二の前で裸になって、彼が彼女の胸の大きさに目をまん丸にしているのを見て、芹香は啓二が、彼女の胸をじろじろ見てあざけっている男たちとは違うのではないかと、逆説的に信じられた。
「びっくりした?おっきいでしょ」
「あ、いや。その…うん」
「なにもいいことなんてないのよ。肩は凝るし、変な目で見られるし、にあう服も限られてくるし、目立たないよう生きてたら猫背がくせになってるし」
啓二の部屋のベッドで、啓二を抱きしめながらとつとつと芹香は語った。
啓二は、彼女の胸と顔に視線を動かせながら「そういうもんなんだ…」とぽつりとつぶやいた。
「啓二さんは、やっぱり、私の胸に…その…惹かれたの?」
啓二が芹香の胸を見たときの、新鮮な動揺に、彼はそういう人間ではないと悟ってはいたが、この点については尋ねておかないと芹香の気持ちはおさまらないところにあった。
「そんなことないよ。そんな男いる?」
啓二は声を上げた。
「いるよ。課長なんて私の顔見ないで胸しか見てないもん。寄ってくる男の子は「俺巨乳フェチなんだ」って平気で言ってくるし。高校でのあだ名なんか「乳牛」だよ。痴漢は日常茶飯事だし」
「あ~。課長はね…。セクハラの権化とか言われてるし。でもひどいなあ。乳牛…って」
啓二がぷっと吹き出した。
「笑いごとじゃないわよ!」
「ごめんごめん。あんまりひどいあだ名だったから。ひどすぎて…ほんとごめんね」
ふっと、啓二が真顔になった。
芹香は自分が彼の前で裸でいること、彼もまた裸であること、なにより今からセックスをしようとしていたことを思い出した。
「あの…ごめんね。なんか、こんなときにしらけさせるような話しちゃって」
「ううん。いいよ。訊けてすごく良かった。それにしても…」
啓二の大きな手のひらが、不意に芹香の胸に触れてきた。
「あ…」
「ごめん。触ってみたくて」
「いいけど…言ってよ」
「ごめんね。それにしても」
啓二は軽い手つきで芹香の胸をピチピチと弾ませる。
「やだ。遊ばないで」
「こうしたくなるよ。こんなにおっきくて、綺麗で…」
「え」
「ずーっと触ってたいな。ほんとに綺麗」
あけすけな視線には慣れていたが綺麗という誉め言葉は初めてで、芹香はからだが上気するのを感じた。
「そ、そう。変じゃない?」
「うん。最高」
啓二はそう言うと、芹香の乳房にちゅっとキスをした。
「やん」
「かわいいよ」
啓二の舌がつつつと、芹香の乳房をなぞる。
「ん」
芹香はくすぐったさに身をよじる。
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