憧れていた先輩と再会して最初で最後の一夜 (Page 3)

先輩のモノで蜜を塗りつけるように何回か擦られ、その刺激だけで腰が揺れる。先輩の大きな手に腰を掴まれ、グッと奥まで突かれ私は甲高く鳴く。私の中は貪欲にもっと奥へ奥へと誘いこむように先輩のモノを締める。

「甘えん坊だな、そんなに焦るなよ」

頬を軽く撫でられ、軽いキスが合図のように律動が始まる。ギリギリまで抜かれては奥まで突かれる快感で目がくらむ。

「はあっ、先輩、ああ、あんっ、もっとぉ…」

「かわいいよ、紫」

名前を呼ばれ、さらに強く中が締まる。行き場なくシーツをひっかいていた手に先輩の指が絡む。ガンガンと先輩のモノが私の奥を突く。先輩の手をぎゅっと握ると、激しい律動に揺さぶられ、絶頂へと一気に駆け上がっていく。一際強い快感が背筋を貫いた。

「も、だめっ、イクのっ!イッちゃう!ああああんっ!」

「はぁっ!うっ…」

薄いゴム越しに精が吐き出されたことを感じた。
先輩のモノが抜かれ、私は荒い息を整えるように大きく深呼吸をする。二人とも汗で肌がしっとりと濡れていた。

「体大丈夫か?シャワーどうする?」

「もうちょっと後でいい。もう少しだけぎゅっとしててください」

「いいよ」

今だけは彼女みたいに扱って欲しいと思ってしまった。だから、少しわがままも言ってみた。先輩は許してくれた。腕の中でまどろむ。今ここで眠ってしまったとしても夜明け前には目が覚める確信があった。

*****

先輩の腕から抜け出し、軽くシャワーを浴びて着替える。ホテルのメモに先輩に宛てた短い手紙を書きルームキーの下に置いておく。

「さよなら、先輩」

頬に軽くキスをして、部屋を後にした。起きるのを待っていたら、きっと

「待ってる」

とか言ってしまいそうだった。彼女でもない、ただの後輩なのに。

昨日の事は美しい思い出として心の中に刻み込もう。
外はまだ夜が明け始めたばかりで、人影もまばらだった。朝日が眩しくて目をすがめる。もう朝が来る。あんまり眩しくて涙が一粒だけこぼれた。さよなら憧れ。
さ、私はもう日常に帰らないと。顔を上げて歩きだした。

『拝啓先輩へ。久しぶりにお会いできてうれしかったです。転勤先でもお元気で、体に気を付けてお過ごしください。先輩のご多幸をお祈り申し上げます。後輩の柏木紫より敬具』

Fin.

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