定時は秘密の始まりです (Page 2)
ラブホで部屋の扉を開けたとたん、抱きすくめられた。首筋にかかる吐息が熱を帯びている。ばたりと重たい音と共に扉が完全に閉じ、それと同時に主任の首に腕を回す。
「明日香はカワイイな」
「なんです急に」
「んー?いつも思ってることだよ。一々口に出してたら五分おきにいいそうだけど」
急に甘い事言うんだもんな。ズルい人だ。ヒールを玄関にそろえて、結っていた髪を解く。主任が私の腕を引く。
「ジャケットしわになりますよ?」
「いいよ、別にそれぐらい」
ジャケットを適当に放った主任が私をベッドに押し倒す。どちらからともなくキスをする。あえてきゅっと唇を結ぶと、ペロリと唇を舐められ、おねだりするような上目遣いに負けて少し口をあけた。途端さっきまでの控えめさは何だったのか、貪るように口づけられる。上顎を舐められた瞬間ゾクリッと背筋が震えた。
「明日香はキスの時上顎舐められるの好きだよな。今度はそこ以外で感じる所、探そうかな」
笑いながら、私のブラウスのボタンを外していく。頷くことも、かと言って嫌とも言えず、私も黙って主任のネクタイを解いて、ワイシャツのボタンに手をかけた。
*****
主任の手の中で弄ばれ、腫れる乳首を指先ではじかれ声を上げる。
「あんっ」
はじく手を止めないまま、逆側をジュっと吸われ背筋が反る。反応を楽しむように責めのパターンを変えてくる。止まらない快感が走り抜ける。カリッと甘噛みされて、とろっと蜜がこぼれる感覚がして腰が震える。
「明日香、咥えて」
勃ち上がる主任の逞しい物に軽く口づけ、ゆっくりと口に入れる。ゆっくりストロークしていくと、主任が短く息を吐き、私の頭をなでる。頭をなでるのはもっとと催促されている。強く吸ったり、浮き上がる血管に舌を這わせてく。急にクリトリスを刺激されて、思わず口を離す。
「あっ、急に」
「びちゃびちゃ、咥えて濡れた?」
「言わないでっ」
とんっと軽くクリを刺激されただけで快感が走り、頭が痺れる。グッと膝裏に手をかけられる。熱い吐息がかかるだけでゾクゾクッと膝が震える。この先をねだるようにどっと蜜がこぼれ落ちる。
クリを強く吸われ、反射的に脚を閉じてしまう。それをきっかけに蜜壷に舌が出し入れされる。
「あ、ああっ!だめっ、だめっ、イク!イッちゃうのぉ!」
「いいよ、イッて」
「一人だけはやだ、お願い」
私の涙目の懇願に、主任は顔を上げてグッと口元をぬぐった。
あーん
読んでいて指が自然に動いて感じてしまいました
でも人の幸せは楽しいものではないですね
ゆみ さん 2022年5月11日