二度目の初夜は淫らに犯され (Page 4)

「んん。あああ、ああ―」

ごぽりと、一雄の精液が早苗の中に注がれた。

愛液と混じりあいながら熱い一雄の精が流れ込んでくる。

「ああ、あう。あかちゃん。できちゃう…」

早苗はとろけた表情でそう言うと、快楽の闇へ意識を飛ばした。

*****

 早苗は一雄の胸に頭を預けていた。

一雄は早苗の裸の肩に手を回し、タバコを一服ふかしている。

「自分の身体が自分のものではないようですわ」

「知れて良かったか」

「…はい」

「ところでおまえ、赤ちゃんがほしいのか?」

「え?」

「赤ちゃんが出来ちゃうと言って気をやった」

「あ、ああ」

早苗は絶頂の瞬間を思い出して顔を赤らめた。

 「授けてやれればいいのだがな。何せ私は年だ」

「一雄さん、子供が出来ないのは私の身体のせいですわ」

「男の種のせいだという説も聴いたことがある」

一雄はタバコを床のそばの灰皿に捨てると言った。

「まあ出来たら出来たでよい。出来なかったら出来なかったで、ふたりで楽しくやろうじゃないか」

一雄は初めて見る優しい笑顔を浮かべた。

「最初からそうやって優しくしてくれればよいものを。一雄さんと楽しくやれる自信なんてございませんわ」

早苗は拗ねた。

「これはすまなかった。私の悪い癖だ」
「ひどいひと」

一雄は早苗に口づけた。早苗は目を閉じ一雄の接吻を受け入れた。

(一雄さんはひどい男だ。性行はただの我慢だと思っていたのに…。寝た子を起こした責任を一生かけて取ってもらわなくては)

早苗は自分の裸の腹を撫でた。そこに新しい命が宿ることを早苗はまだ知らない。

Fin.

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